美しい階段ホール 5

今日は久しぶりに美しい階段ホールシリーズです。

前回の美しい階段ホール 4ではルネッサンス様式のウィーン大学のメインキャンパスを取り上げました。

知られざる中庭風景と同様に建物の中には外からは全く見ることができない絵になる美しい階段ホールがたくさんあります。

それらがヨーロッパの建築様式で作られた建物の外観と同様に美しい階段ホール空間を演出しています。

 

こちらはバロック様式の美しい階段ホール構造です。構造としては真ん中に小さな空間を残し、それを取り囲むように螺旋的に階段で上がって行くオーソドックスなスタイルです。

例えばミラベル宮殿の有名な天使の階段などもこのスタイルです。

この階段ホールはどこだと思いますか?ザルツブルクにあるレオポルズクローン宮殿です。

この宮殿は1727年~1744年までザルツブルク大司教であったLeopold Anton Eleutherius Reichsfreiherr von Firmianが、個人の夏の宮殿として1736年~1740年、Bernard Stuartによって作られました。ここは現在ホテルとして機能していて、この宮殿本館の部分と横にある別館とで宿泊できる部屋があり、朝食場所はこの本館です。

この宮殿の裏側の池に面した所が映画「サウンド・オブ・ミュージック」でトラップ大佐の家として使用され、子供達がボートに乗って池に落ちる所から宮殿に入るまでのシーンが撮影されていたことは知られています。

私もここに仕事で宿泊したことがありますが、本館部分の隅々までホテルとしての配慮が行き届いている印象はありませんでした。

 

 

こちらは個人的に好きな階段ホール構造です。写真だけ見ていると階段がいくつもあってどのような構造になっているか分かり難いですが、真ん中に階段があり、それを挟むかのように両側にも階段が作られていて、それぞれが規則的に階層を形成していて美しい空間を演出しています。美しい階段ホール1で取り上げたメルク修道院によく似ています。

様式はルネッサンスで階段下にあるアーチ構造もとても印象的です。アーチがあるそれぞれの場所が綺麗に仕切られていて規則的です。まるでどこかの神殿のような雰囲気がします。

ここは意外なことにウィーン大学のリンク道路沿いにあるメインキャンパスの一角で、普通に学生達が行き来している空間です。前回の美しい階段ホール 4でもウィーン大学の一角を紹介していますが、前回のように視界が開けた大きな空間とは違ってこちらは細長く上に伸びた空間です。

街中を歩いていて立ち入り可能な場所であれば是非その建物の中にも足を踏み入れてみましょう。

絵になる美しい階段ホールがきっと見られます。

特にバロック様式の宮殿には多くの美しい階段ホールが存在しています。

 

 

 

 

 

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