"アメジストの世界" はおもしろい(Amethyst Welt Maissau)

地元の方がそれぞれ休暇を楽しんでいる7月~8月です。

こちらは9月から新年度が始まり、学校もFerien(フェーリエン)という日本で言うおおきな夏休みです。ウィーンの街は地元人が少なくなるのとは逆に多くの観光客が訪れていて、この休暇シーズンの空気が感じられます。

私も日本からのお客様と毎日のようにウィーンの街を歩いていますが、仕事だけではなく家族との時間も大切に考えています。

うちは時間があれば色々な所に出かけていて、その時の多くは普段観光では行かない、逆に地元ではよく知られている名所を訪れます。

今日は去年も話題にした、うちが気に入っているスポットのひとつであるアメジストの世界に最近また行って来たので少し紹介します。

 

アメジストの世界・・・

Amethyst Welt Maissauはウィーン中心部から車で70㎞程北西に走った"Maissau"にあり、世界最大のアメジストが埋まった岩の壁が見られます。MaissauはNiederöstereichのWeinviertelとWaldviertelの中間に位置した人口2.000人弱の小さな街で、Amethyst Weltはそこから2km程離れた所にあります。

この街に車で近づいていくと、アメジストの色である紫を基調とした道標があります。

 

 

 

上の写真はここの案内図で、下に見えるドームのような所が入口です。

その中にはインフォメーション、ショップやカフェなどがあります。

自然の中にテーマを持ったいくつものスポットがありますが、ここの最も重要な場所はインフォメーションのすぐ上にある円形の建物で"Amethyst-Schaustollen"と呼ばれ、この中に世界最大のアメジストが埋まった岩壁があります。

 


 

このAmethyst WeltのAmethyst-Schaustollenはガイドツアーのみでの見学が可能です。普段は皆様に御案内している立場の私ですが、ここに来ると必ずガイドツアーに参加します。この日も家族連れの方々が多く来ていました。

Amethyst-Shaustollenに入ると広い円形スペースの中央に左上の写真で見られる3角形状の大きなスクリーンが設置されていて、アメジストについての説明を見ることができます。Amethyst-Schaustollenはアメジスト見学坑道なんて意味になるでしょうか。

 

さらに奥に入って行くと右上の写真のようにとても広い空間に導かれます。

ここが世界最大のアメジストが埋まった岩壁です。

自然のままに残されていて、そこを利用してこの施設を作ったわけです。

また、この空間には多くのアメジストが展示品として置かれていて大変興味深いです。

 

Maissauの街からちょっと離れたこの場所には確実に400mの長さでアメジストの岩壁はあり、おそらく1km以上はあるだろうと推定されています。この場所は地下12mの深さで、ここに見られるアメジストの岩壁は40m以上の長さがあります。すごいの一言です。

 


 

上の2枚の写真はその岩壁の一部です。

紫色したアメジストが至る所に見えますね。

 


アメジストは紫水晶とも呼ばれていて紫の色が有名ですね。アメジストという名はギリシャ神話に登場する少女の名前から来ています。アメジストは意外と古い歴史を持っていて今から約4.000年前のエジプト王、王妃のお墓の中からも発見されています。

アメジストは水晶ですから天然水晶と同じマグマ性結晶で火成岩に分類されます。

美しい紫色は水晶を形成する珪素の一部が鉄に入れ代わり、鉄を取り囲む酸素のひとつの電子が天然放射線によって失われて形成されると言われています。


上の案内図に見られる通り、自然の中にこの施設が作られているのでアメジストの世界だけでなく、ここは散策してもおもしろいです。

駐車場の所には子供が喜ぶ遊び場も作られています。

 

さて、ここではAmethyst-Shaustollenを見るのが一番のハイライトですが、ここにはもうひとつの博物館があり、さらにアメジストを掘り出すことができます。

その続きは明日にしましょう。

 

 

 

 

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