ウィーンに個人旅行で訪れる方はおそらく"ホイリゲ"にも行ってみようかな・・・とかなりの方が思われると思います。ウィーン郊外やオーストリアのぶどう畑がある所では必ず"ホイリゲ"と地元で言われるワイン屋さんが多くあります。日本ではよく"居酒屋"と訳されていることがありますが、日本語の居酒屋とは全く違い、居心地よく雰囲気のいいヨーロッパ農家風のつくりで、たいてい美しい中庭もあり、また場所によってはぶどう畑の中にテーブルが置かれている所も多くあり、ワインを中心にレストラン的に営業しています。このホイリゲもウィーンのひとつの文化と言ってもいいでしょう。ウィーンでホイリゲと言えば多くの方はGrinzing(グリンツィング)に行くのではないでしょうか。Grinzingはウィーンの中心から一番行き易いホイリゲ街でウィーンの北の森の入口辺りで、そのすぐ上にはウィーンのぶどう畑があります。この辺りはハイリゲンシュタットの遺書で有名なベートーヴェン遺書の家やベートーヴェンの散歩道などが近くにあるので、それと組み合わせてここに寄って行くというパターンがよく見られます。先日、ベートーヴェンの遺書の家を御案内し、その後ちょっと腰を下ろそう・・・ということになり、このすぐそばにあるホイリゲでぶどうジュースを飲みました。
団体ツアーの場合夕食のアテンドとして以前は頻繁にGrinzingに行きましたが、ここはGrinzingのような観光的な場所とは違ってひっそりしていますので、団体が来るということはまずありません。そもそもこの通りには大型バスが入れませんからね。このホイリゲは水、木、金曜日の午後15:30、土、日は12;00からオープンしますから平日の昼食時行くことはできません。この日は遺書の家を見学した後は午後16:00を過ぎていて、腰を下ろすならぶどうジュースを飲みに行きませんか?私がとお客様に提案してここに寄りました。
私は仕事中にはアルコールは飲みませんが、日中ホイリゲに来ることはよくあり、その時はぶどうジュースの炭酸割りを注文します。この時もぶどうジュースの炭酸割りを飲みました。これは街中のカフェなどでは飲めないもので、ホイリゲならではものです。
今では閑静な住宅街の一角に位置してるベートーヴェンの遺書の家のほぼ隣に、このような素敵な中庭空間を持ったホイリゲがあります。この時は地元の人しか来ていませんでした。街中のカフェに寄るような感覚と同じようにホイリゲだって利用できます。ワイン屋さんですが必ずしもホイリゲを飲む必要もありませんし、食べ物を注文する必要だってないわけです。ホイリゲの雰囲気は十分昼間だって味わえますよ。
今日ここで紹介したホイリゲは"Heuriger Muth"という店です。