ウィーン国際空港から街の中心に来る時や、中心から空港に向かう時の交通手段として一番コストがかからないのはÖBB(オーストリア連邦鉄道)・・・いわゆる国鉄です。
時間が合えばrailjetやICEを使えば16分とCATと変わりません。
ウィーン国際空港はウィーン市内ではないので、ウィーン市内に来る時にはウィーン市境界線までのチケットとウィーン市内のチケットが必要で、逆にウィーン市内から空港に行く時にはウィーン市内のチケットとウィーン市境界線から空港までのチケットが必要です。
空港~ウィーン市境界線までは1回券(初乗り券)2.20ユーロが必要だったわけですが、前述したリンクの記事にも書いている通り2016年7月6日から1.70ユーロとなっています。
そして今まで必要だった2.20ユーロの1回券は逆に使えなくなっています。
今日はチケット自販機を実際に見ながら、ウィーン市内から空港に行く時のチケットの買い方をまとめておきたいと思います。
上の写真はウィーンの街中にある公共交通機関のチケット自販機です。
ウィーン市交通局のチケット自販機とÖBBのチケット自販機は全く同じように見えます。
しかし、タッチパネルを押すと最初に現れる画面が違っています。
上の写真はウィーン市交通局の画面で、ウィーン市で使えるチケットの種類が大きく表示されていますが、ÖBBの場合はいつかまたここで取り上げますが近郊の駅名が並んでいます。
ちなみにウィーン市内でÖBB自販機があるのは国鉄の駅がある所だけです。
言葉の切り替えができますが日本語はありません。
ここではそのままドイツ語表示で説明します。
ウィーン国際空港に行く場合は画面右上に赤く囲んだ"VOR-Einzelkarte mit Zielwahl"を押します。
ここではÖBB自販機と同様にウィーン近郊のチケットも購入できます。
次の画面ではウィーン近郊の代表的な街が並んでいますが、赤で囲んだ所に"Flughafen Wien"がありますが、これがウィーン国際空港です。
この時に一番上の青く囲んだ所を見て下さい。
左が"Mit Kernzone Wien" (ウィーン市内の公共交通機関を含む)
右が"Ab Kernzonengrenze"(ウィーン市境界線から)
ウィーン市内のチケットを持っている人はAb Kernzonengrenzeを選びましょう。
通常はこの項目が自動的に選ばれています。
上の画面ではAb kernzonengrenzeが選ばれています。
次の画面は何枚買うか、子供、シニア、障害者、盲目の人、戦争重傷者、犬となっています。
一般の大人はVollpreisを選びます。
複数であれば5人までまとめ買いができます。
さて、この時に赤丸で囲んだ所に2つの項目があります。
左が"sofort entwerten" (今からすぐ使う)
右が"später entwerten" (後で刻印する)
通常であれば上の画面でも見られる通り、右側のspäter entwertenが選ばれていると思います。
"sofort entwerten"(今からすぐ使う)を選んだチケットを、後から使って検札に遭遇した時には罰金を取られます。
選んだ項目がよければ右下の緑のOKボタンを押します。
支払い画面には1.70ユーロとなっていて、赤で顔んだ所には"Entwertung"が表示されています。
これは使用する時に刻印をするということです。
数段階の過程がありちょっと複雑そうに見えますが、難しいことはありません。
<注意すること>
以前のように2.20ユーロの初乗り券はウィーン市境界線からは使用できません。
これはウィーン市内用のチケットということになり、ÖBBの乗車券ではないという考え方です。
そのため、この2.20ユーロの初乗り券を使って検札に遭遇した場合は、1.70ユーロよりも高い料金なのですが、罰金を取られても文句は言えないということです。
(ウィーン市交通局で確認したら担当係がそう答えました)
以上参考までにまとめておきました。