毎年3月~6月はキリスト教関係の祭日が多いです。
その後は、キリスト昇天祭、聖霊降臨祭、そして今日の聖体祭と続きます。
キリスト教で一番大事な復活祭は今年4月16日でした。
復活祭は移動祝日ですので、それに伴ってその後の祝日も毎年日が違います。
ちなみに日本では"祭日"という言葉はすでに廃止されていて、"祝日"になっていますが、こちらでは宗教的な習慣ですから祭日と表現してもいいでしょう。
今日は休暇前ではキリスト教関係の最後の祭日であるFronleichnam(聖体祭)です。
Fronleichnamは日本語では聖体祭とか聖体の祝日とも言われ、カトリックの大事な祝日です。
"聖体"ですからイエス・キリストの体と血の儀式です。
ドイツ語でFronleichnam(フローンライヒナーム)と言いますが、この表現は中世ドイツ語の"vrône lîcham für ‚des Herren Leib"から派生したということです。
Fronleichnamは復活祭の日曜日の次の日を1日目と数えて60日目にあたります。
Pfingsten (聖霊降臨祭)の月曜日が終わり、次の日の火曜日から数えて10日目になります。
今年は4月16日が復活祭、6月4日が聖霊降臨祭の日曜日でしたので、今日が聖体祭になるわけです。
聖体祭は毎回木曜日となるわけですから、磔になる前の緑の木曜日と、その日の最後の晩餐に行われる聖体の秘蹟と結び付けられています。
Fronleichnamではミサが重要であり場所によっては外で行われます。
その後はProzessionという宗教行列があります。
これはカトリック教徒達が司祭や助祭が持つ聖体顕示台と共に祈りながら、そして歌いながら行進します。
Fronleichnamは1246年にベルギーの Lüttich司教区から始まったもので、1264年にはローマ教皇ウルバヌス4世によって全教会の祝祭として定められました。
ウィーンのシュテファン大聖堂では今日8:30からミサがあり、そのあとProzessionがあり3.000人の参加が見込まれています。
Prozessionの始まりと終わりには北塔にあるオーストリア最大の鐘 "プンメリン"が鳴らされることになっています。