5月に入ると新緑の色がもっと濃くなってきます。
ウィーンの街を歩けば緑が豊かであることは誰もが感じるはずです。
リンク道路の並木、公園の緑やそこに咲いている多くの花・・・ただでさえウィーンの街はぶらぶら歩きをしても楽しいですが、それをもっと楽しませてくれます。
天気はしかし不安定で、青空が出る時もあれば雨が降る時もあり、雲の動きが複雑です。
昨日は午前中はいい天気だったのですが、午後は暗い雲が押し寄せて一時的に強い雨が数回降りました。
もう少し暖かくなっていいのかな・・・という気がします。
さて、今日はこの時期に欠かせないアスパラガスの話題をお届けします。
この時期はアスパラガスが旬ですね。
多くのレストランではアスパラガスを提供しています。
私の今年最初のアスパラガスは自宅で食べましたが、街中のレストランで食べる機会も仕事柄多いわけで、レストランによっては同じ種類のアスパラでも味のばらつきがかなりあると思います。
写真はウィーン最古のレストラン "グリーヒェンバイスル"で最近食べたものです。
アスパラガスと言えばオーストリアではマルヒフェルト産が最もポピュラーで有名です。
マルヒフェルト(Marchfeld)はウィーンの東側からスロヴァキア方面にかけて広がる地域で、広さ約900km²もあります。
ここはNiederösterreichに入り、オーストリアでは一番大きな平原(野原)のひとつで、
歴史的にボヘミア王のオットカル2世がハプスブルグ家のルドルフ1世に戦争で負けた所としても知られています。
この地域には現時点で約470haの広さでアスパラガスの畑が広がっていて、現時点で17の農家が活動し、1haにつき3000kg~4000kgのアスパラガスが収穫されています。
去年2016年はオーストリア全体で2570 t の生産数で、その内1480 t はマルヒフェルト産です。オーストリア全体のアスパラガスの約58%はマルヒフェルト産ということになります。
定番のHollandaise Sauce・・・オランデーズソースがかかっています。
このグリーヒェンバイスルではハムも添えられていて、アスパラとの相性もバッチリです。
マルヒフェルト産のアスパラはスーパーや市場でもたくさん売られていて、郊外の道端によくある農家の出店などでもよく売られていて、とても太くて大きいです。
この時期には"Marchfeld"のアスパラというように特別にマルヒフェルトを表記して提供しているレストランがたくさんあり、アスパラのクリームスープやアスパラのちょっとした前菜もよく提供されています。
アスパラガスのシーズンは4月終わりから8週間で、6月半ばまでです。