メルク修道院はオーストリアを代表する荘厳なバロック建築のひとつで、世界遺産となっているヴァッハウ渓谷のエリアに入っています。
ヴァッハウ渓谷は私も大好きな所で、仕事でもまたプライベートでもよく訪れています。
右の写真はそのメルク修道院の中庭のひとつです。
このメルク修道院には前回の知られざる美しい中庭風景42で紹介したアーチが印象的な細長い空間をひとつの中庭と数えると合計9個もの中庭が存在しています。
この修道院を見学する人は2人の聖人が守っている東側入口から入り、最初の中庭空間を抜けてベネディクトが描かれている天井フレスコ画がある空間を出ると大きな細長い中庭空間を見ることになります。
普通はそのまま真っすぐ進み皇帝階段を上って修道院の見学をしますが、この写真の空間をそこから右に入った
別の中庭空間です。そのため、通常ここに入ることはありません。
ここもかなり広い中庭空間で中には木が植えられています。
右上に特徴的な塔が見えていますね。この塔は修道院東側入口の所からハッキリ見ることができます。
こちらも上と同じ中庭空間ですが、この空間を奥から眺めています。
先程の塔が左側に見えています。
メルク修道院の東側入口の両脇には南Basteiと北Basteiの2つがあり、この塔は北Basteiの後ろに位置していて、建物に組み込まれています。
中庭に面した建物は外観とは違い、かなりシンプルになっています。
メルク修道院は同じバロック建築でもウィーンのベルヴェデーレ宮殿のように豊かな装飾はあまり見られませんが、断崖の上に立っていることと、教会が建物に守られているようにそびえているシルエットがとても印象的です。