ウィーンには7つの美術館がありますが、頻繁に御案内するのは美術史博物館とベルヴェデーレ宮殿のオーストリアギャラリーです。美術史博物館はヨーロッパ3大美術館のひとつにもよく数えられ、15世紀~18世紀の絵画史上重要な作品が目白押しです。ベルヴェデーレ宮殿の上下宮はオーストリアギャラリーで、特に上宮はクリムトが多くあることで知られ、19世紀、20世紀の絵画が多く見られます。
それとは別に国立オペラ座のすぐ後ろにあるアルベルティーナ美術館も意外とおもしろい美術館で、常設展の他に様々な特別展示会が定期的にあります。
このアルベルティーナ美術館の階段がアートになっていて、特別展示会の内容によってよく変わります。
今日はそのアートの第5弾です。
第1回目は「マティスとフォービズム」、2回目はアルブレヒト・デューラーの野うさぎ、3回目はMONET BIS PICASSO、第4回目は"SEURAT,SEGNAC,WAYS OF POINTILLISUM,VAN GOGH" (スーラ、シニャック、ゴッホ、点描画)でした。
第5弾はこんな感じです。
この場所は国立オペラ座の裏側にあり、アルベルティーナ美術館へはエスカレーター、エレベーター、もしくは後ろの階段やこの階段を使って2階の入口に行きます。
これはもう見た瞬間にエゴン・シーレの絵であることがわかります。かなり目立ちますね。エゴン・シーレ展は2017年2月22日~2017年6月18日まで開かれています。
アルベルティーナ美術館は約5万点の素描・水彩画と約90万点の版画のコレクションを所有して、これは世界最大規模です。
アルベルティーナは、王宮の一角のAugustinerbastei(アウグスティーナーバスタイ)の上に、もともと17世紀後半に宮廷役所として建てられました。
18世紀の1742~1745年マリア・テレジア時代に、マリア・テレジアの助言者で、宮廷建築監督のEmanuel Silva-Tarouca によって宮殿に改築されます。
その後18世紀終わり1795年、ザクセンのアルベルト公が所有し、彼の好みに改築させました。
このアルベルト公は、マリア・テレジアの成人した子では次女にあたるマリア・クリスティーナと結婚します。
このアルベルト公はグラフィックコレクションを所有しており、彼が亡くなった1822年にはそのコレクションの重要な作品が一般公開されています。
そこからここはアルベルティーナという名称がついています。
エゴン・シーレ展は結構おもしろいですよ。