オーストリアは環境を非常に大切に考えている国で、原子力発電所はひとつもありません。
水力発電が圧倒的な比率で全体の60%を占めていて、小さいものも含めると国内には3500ヵ所の水力発電所があります。
ドナウ河の大量の水、そこに注がれるアルプスを流れる川など水はとても豊富です。
水力発電の他に風力発電もここ数年でかなり増えてきています。
2015年の8月にEuro Veroにもなっている気持ちのいいサイクリングロードにあるちょっとした風力発電も紹介しました。
今日話題にするのは水力でも風力でもない太陽光発電です。
こちらは"SOLARBLUMEN"と呼ばれている太陽光発電です。
Blumeはドイツ語では花ですから花の太陽光発電です。
まさに花の形をしていて、花弁が12枚あり、それぞれがソーラー発電になっています。
何か黒くて大きなものが向こうの方に置いてあったので、遠くから見たらこれは何だろうと最初は思いました。
これは"TierQuarTier"と呼ばれる動物達の一時保護の家の電気を発電しています。
TierQuarTierはウィーン22区 Süßenbrunner Straße 101番地にあり、9.700m²の敷地には150以上のひとりになってしまった犬たちや300の猫を始め、その他たくさんお動物達が一時的にここで暮らしています。
そこで使われる電気をこのSOLARBLUMENで発電しているわけです。
ウィーンの1世帯当たりの年間電力消費量は平均およそ2.400kWhと言われています。
このSOLARBLUMENでは2015年1月より現在まで2.500kWhの電気を発電しています。
ちょっとしたものかもしれませんが、可哀想な動物達が太陽光発電によっても助けられているわけですね。
この花の太陽光発電はモトリック公園で見られます。