今年の冬は例年と比べると非常に寒くて、1月はたった1日を除いて全日朝はマイナスでした。
日中もマイナスであることがほとんどで、1月11日の朝が一番寒くて-15℃でした。
旧ドナウ河やウィーン川などが連日の寒さで凍り付いてしまうくらいでした。
この寒さはオーストリアだけではなく、イタリア、フランス、スペインや北アフリカでも影響を与え、寒さだけでなく雪も多く降っています。ハンガリーでも去年の10月から少なくとも145人が寒さのせいで亡くなっているようで、ポーランドやブルガリアでも死者がでています。ギリシャでは雪と氷のためフェリーが運航を停止、またペルシャ湾のカタールでは2月6日は1.5℃という記録的な寒さになりました。
この寒さのせいで野菜に深刻な影響が見られます。
寒さの影響からズッキーニやサラダとして好まれる緑系の野菜の値段が高騰しています。
1月は特にズッキーニ、2月に入ってからは緑の野菜だけでなくトマトやブロッコリーなどの他の野菜にも影響しています。
特にスペインはヨーロッパで一番の野菜の生産地ですが、寒さだけでなく水害や雪も影響し収穫に大きな支障をきたしています。そこから本来の生産数よりもかなり下回っていて、数が少なくなっていることから一つの値段が高くなっているわけです。特に緑の葉っぱ系、ほうれん草、パプリカ、トマト、きゅうり、なす、ズッキーニなどが高騰しています。
どのくらい高騰しているかというと・・・
2016年12月の値段(1kg あたり) | 現在 | |
ズッキーニ | € 3.10 | € 10.80 |
緑の葉っぱ系 | € 1.40 | € 3.60 |
オレンジ | € 1.50 | € 4.40 |
ブロッコリー | € 2.50 | € 8.80 |
上の表に見られる値段はウィーンのNaschmarkt(ナッシュマルクト)のものです。
通常の値段の3倍以上になっています。
ナッシュマルクトのある店によれば質が悪い野菜も同じように高い値段で売られていて、それでも野菜が根本的に足りないことから買っていく人が多いということです。
普段からたくさんの野菜を食べている人にとっては現在痛い状況となっています。