オーストリアでの事業主の社会保険の内訳

オーストリアはヨーロッパ諸国の中では物価は高い国で、税金も高めです。食料品もデンマークの次に高く、人件費もやはり高い国です。食料品が高くて人件費も高ければ必然的にレストランで食事をすれば結構高くつきます。

去年2016年11月7日付でオーストリアは人件費が高いことについて少し書いています。

オーストリアは100ユーロの手取りに対して会社側は198ユーロを払うことになるのででほぼ倍払っていることになります。人件費が高いということは、会社はその人の毎月の給料以外に社会保険(医療保険や年金など)などもそれ相当の負担をしますので、多く払っているわけです。

 

事業主(自営業者)はもちろん自分で自分自身に社会保険を払っています。オーストリアの事業主は私もそうですがSozialversicherungsanstalt der gewerblichen Wirtschaft (通称SVA)に所属しています。こちらの社会保険は医療保険と年金がセットになっていて、働いていない人(仕事をしていない人)には年金はありません。そのため日本のような国民年金というのはないわけです。例えば専業主婦の場合は、医療保険は扶養の枠で持つことができますが、年金はありません。

 

オーストリアの事業主が所属するSVAでは保険料はどのような内訳になっているのでしょうか?

 

 

上のグラフは個々の社会保険料で100ユーロがどのような内訳で使われているか示したものです。

実際の社会保険料はかなりの高額です。

 

医療保険の26ユーロは、医師9ユーロ、病院8ユーロ、薬6ユーロ、その他3ユーロとさらに細かく分かれます。

年金が全体の65%も占めていますね。ウィーンも高齢化社会ですから当然の数値でしょうか。

ちなみにオーストリアではどの職種も年金は1年で14ヵ月分支給されます。

 

オーストリアでの事業主は3ヶ月に1回まとめて社会保険料を納めていますから年間で4回払うことになります。

この社会保険料はどのくらいの収入があるかによって異なりますが、かなりの額を毎回持って行かれます。

その分社会福祉面ではそれなりに充実していると思います。

 

 

 

 

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