オーストリアは何気なく観光立国的なイメージがあるかもしれませが、小さい国でありながらもかなりの経済大国です。観光業も確かに重要な産業ではあります。国家通訳案内士という国家資格がしっかり法的に定められていますので仕事が守られていて、誰でも観光案内ができるというわけではありません。しかし観光業が別にトップではありません。この国は製造業が一番の割合で、他には鉄鋼業や林業、農業などもとても重要な産業です。その農業分野から生み出されるオーストリアの食料品はヨーロッパでは一番質がいいとされています。オーストリアのAMA (Agrarmarkt Austria)よればオーストリアの食料品は世界的に需要があるということで、"質の高さ"と"自然"という大きな柱があり、伝統を培ってきた家族経営での農家がたくさんあります。アルプスが大きく横たわっているというこの地形の特徴からも想像できます。
オーストリアはデンマークと並んでBIO (ビオ)の先進国でもあります。最近はBIO志向が多く、うちでも食料品はBIOが中心です。
"BIO"は農作物では有機農法・・・これは自然のサイクルを重視して無農薬・化学肥料なしで作られる果物や野菜のことを、肉類や卵では自然な環境で育てられた家畜からのものですね。値段は普通と比べたら高いですが何と言っても健康です。
さて、そのオーストリアの農作物はヨーロッパを中心に色々な所に輸出されています。今日はその辺を少し見てみましょう。
※単位: ユーロ AMA (Agrar Markt Austria)より
1. ドイツ | 3.513.951.000 |
2. イタリア | 1.252.165.000 |
3. アメリカ | 625.756.000 |
4. スイス | 421.551.000 |
5. ハンガリー | 392.154.000 |
6. スロヴェニア | 331.391.000 |
7. オランダ | 270.965.000 |
8. チェコ | 259.584.000 |
9. フランス | 214.890.000 |
10. ポーランド | 208.835.000 |
上の統計は2015年度のものです。
やはりオーストリア周辺国が圧倒的に多く、中でもドイツが抜きに出て1位の輸出国で、日本円でおよそ4.400億円です。ドイツは大事な商業パートナーということになりますね。アメリカが3位の輸出国であることも御興味深いです。
輸出されるトップ製品としては肉類、乳製品、チーズ、飲み物、果物、野菜などです。
この統計は中々おもしろいものがあると思います。