ピアリステン教会"Maria Treu"

以前このコーナーで"ピアリステンケラー"という地元でも有名なレストランについて書きましたが、そのレストランがある所には美しくかつ重要な教会が立っています。

その教会は"Piaristenkirche Maria Treu"という名前で、今日の話題はこの教会です。

 

ピアリステン教会は皇帝レオポルド1世によって礎石が置かれ1698年~1719年に建てられました。

Hornの建築家であるBartholomäus Hochhaldtingerのプランが一番古くそして唯一現在まで残されいる教会プランで1700年までを知ることができます。

しかし、ルーカス・フォン・ヒルデブラントによって教会は当初と全く違ったものとなりました。

ヒルデブラントと言えばべルヴェデーレ宮殿が真っ先に挙げられます。

ピアリステン教会は名前の通り、ピアリステン修道会のために建てられました。

ピアリステン修道会は、José de Calasanz (1557-1648)によって1617年にローマ教皇から認められ、

日本語ではエスコラピオス修道会とも呼ばれています。

その後改築なども行われて最終的に1751年に正面部分と南塔が完成し、1753年にはほぼ今の姿になっています。

 

教会の名前である"Maira Treu"という文字が正面部分に見られます。

これは現在この教会の主祭壇に祭られている聖母マリアの絵が由来です。

この絵はJosef Herzによって1713年にペスト流行した時に描かれたものです。

この絵はもともとこの教会のSchmerzenskapelleという礼拝堂に置かれていましたが、あまりにも多くの巡礼者が訪れることから1721年以来から主祭壇に置かれています。

"Treu"は忠実とか誠実、貞操という意味があります。

 

 

教会内部は非常に美しいバロック様式で、ひとつの大きな空間です。

天井ドームのフレスコ画が印象的な集中式プランで、教会正面の2本の塔をイメージすると意外な構造になっています。

主祭壇はマリアとヨゼフの結婚が描かれていて、その前に上述した"Maria Treu"が置かれています。

主祭壇の一番上にはピアリステン修道会のワッペンを見ることができます。

 

天井の素晴らしいフレスコ画はオーストリアの重要な後期バロック時代の画家Franz Anton Maulbertschが1752年、当時彼が28歳の時に仕上げたものです。

特に中央の大きなフレスコ画は7月29日から始まって、12月20日に完成しています。

 

 

 

こちらが中央ドームのフレスコ画です。

アダムとイヴ、アブラハムとイサク、モーゼとダビデが見られ、聖母マリアが天界に迎えられるシーンが描かれています。

 この教会がある場所はちょっとした広場になっていて美しい空間です。

今でもピアリステン修道会の幼稚園、小学校、Gymnasiumあり、たくさんの子供達が通っています。

 

 

 

 

 

 

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