アドヴェントの第4日曜日を過ぎてクリスマスを待ち焦がれるこの時期もいよいよフィナーレに近づきました。
クリスマスプレゼントの買い残しはないかと街中を歩いている人、クリスマスの時の食べ物や飲み物を買う地元の人、クリスマスツリーを買って行く人の姿が多く見られ優雅で上品なウィーンの街もちょっと忙しく感じます。
さて、今日は毎月1回必ず話題にしているウィーン珍しいアングルシリーズです。
前回のウィーンのちょっと珍しいアングル38ではシュテファン大聖堂の塔の上からの上の風景をお届けしましたが
今日は旧市街のある中庭空間です。
ウィーンに詳しい方であればここがどこだかおわかりになるでしょう。この噴水が置かれている場所はとても美しいルネッサンス様式 (後期ロマン歴史主義)の正六角形の中庭的空間を持つPalais Ferstel (フェルステル宮殿)です。この宮殿は歴史的な美しい広場FreyungとHerrrengasseの間に建てられていて、 ヴォティーフ教会も手掛けた、ハインリヒ・フォン・フェルステルによるもので、1860年に完成しています。
ここには有名なカフェ、Café Centralがあることでも知られています。
この噴水は"Donaunixenbrunnen" (ドナウニクセンブルンネン)で、"Nixe"は中央ヨーロッパから北ヨーロッパで習慣的に使われた言葉で水の精を意味しますので、ドナウの水の精噴水みたいな日本語になるのでしょうか。
この噴水についてはまたいつか時間を見つけてここで取り上げたいと思います。タイトル通り"ちょっと珍しいアングル"ですから、この噴水を上から眺めている・・・ということが珍しいアングルということです。ここはPassgeと呼ばれる歩行者が通り抜けできる美しい空間で、普通はこの高い噴水を見上げることになるわけです。この場所を知っている方にとってはこの角度から見る噴水も珍しいと思いますが、もっと上から見てみましょう。
こちらの眺めの方がもっと珍しく感じると思います。
もっと高い所から真下に噴水を眺めています。正六角形の空間がはっきりわかり、その中央にこの噴水が位置していますね。
この角度から見られるためにはもちろんこの宮殿の上階から見下ろしています。
この高さまで来ると、それぞれの階のルネッサンス様式のアーチがかなり大きくて高いことがわかります。
ここは普段、多くの人が通り抜けたり、この噴水のそばで写真を撮る人がいますが、これを撮影した時にはちょうど誰もいませんでした。
ここは知られざる美しい中庭風景のテーマでもよかったかもしれません。