ここ数日は霧雨のような天気で、グレーなウィーンの街でしたが、昨日は数日ぶりに青空が見られました。数日前にウィーンに滞在された方は暗めの街並みしか見られませんでしたが、昨日のお客様は青空での街並みを見ることができました。ウィーンの街は青空がでればより美しく見え、楽しくなります。
昨日は団体ツアーの皆様と午前中の市内観光でしたが、まぁ~忙しい中身が詰まった観光でした。シェーンブルン宮殿(入場)、ベルヴェデーレ宮殿(入場)、シュテファン大聖堂、リンク道路でした。これは半日で観光する内容じゃありません。精神的に疲れたので、その後天気がよかったですから街中をゆっくり散策してクリスマスの雰囲気を味わいました。ケルントナー通り、グラーベン、コールマルクトの歩行者天国も一昨日の金曜日からイルミネーションが灯されています。昨日はADVENTの最初の週末の土曜日・・・中心地は地元の人から観光客までもすごい人出でした。
さて、昨日はADVENT(アドヴェント)というクリスマスの習慣について書きましたが、今日11月27日はADVENTの第1日曜日ですね。
これからクリスマスまで4回の日曜日を数えて、クリスマスまであと何日だろう・・・とわくわくしながら待つこの時期、地元ではいつかの習慣が見られます。そのひとつとして定番なAVDENTKRANZ (アドヴェントクランツ)について少しまとめておきましょう。
ADVENTKRANZ(アドヴェントクランツ)とは一般的にもみの木の葉をこのように円形にし、そこに4本のロウソクが立っているというものです。
これはアドヴェント第1日曜日にロウソクを1本灯します。今日うちでも1本目を灯しました
次に来週アドヴェントの第2日曜日に2本目を灯しますが、この時にすでに灯した1本目も同時に灯します。
アドヴェントの第3日曜日に3本目を灯し、すでに灯した2本も同時に灯します。
そしてアドヴェントの第4日曜日に4本目を灯し、すでに灯した3本も同時に灯します。
つまり4本全部灯されて、その週にクリスマスがやって来る・・・というわけです。
4本のロウソクを同時に灯さなければならないため、ロウソクを灯し切らないようにする必要があります。
もともとAdventkranzは、1839年、プロテスタントの神学者で教育者のJohann Hinrich Wichern (1808–1881) によって導入されました。
その理由は、とても貧しい子供達がAdventの時期にしょっちゅう「いつクリスマスが来るの?」と聞いてきました。
そこで彼は、20本の赤い小さいロウソクと、4本の白い大きなロウソクでこの現在のAdventkranzの形をしたカレンダーを作ったのです。
毎日赤い小さなロウソクが1本ずつ灯され、日曜日ごとに大きな白のロウソクが灯されました。
これによって子供たちがクリスマスまでの日数を数えることができたのです。 カトリックにこのAdventkranzが登場するのは1925年ということです。
Adventkranzは街中の色々な所で見られます。オーソドックスな形は上の写真のように円形ですが、ロウソクが横1列に4本並んでいるものや、4つのロウソクの大きさが初めから違っているものなどそれなりにバリエーションがあります。
クリスマスがいつ来るのかわくわくしながら待つこちらの子供達は文字通りアドヴェントカレンダーをもらう習慣もあります。カレンダーと言っても紙をめくっていくものではなく、12月1日から12月24日までの数字がランダムに配置され、該当の日の数字をやぶると中からチョコレートなどが出て来るというものです。
うちの場合は何年もレゴのアドヴェントカレンダーを子供にプレゼントしました。毎日違った形ができるブロックが中から登場するというものです。おもちゃ屋さんなんかに行くと、趣向を凝らした子供向けのアドヴェントカレンダーがたくさん売られていますよ。