知られざる美しい中庭風景 37

ウィーンの街には数えきれない程の中庭があります。そもそもたいていの建物の中には中庭があり、それが非常に絵になる美しい空間から住人のゴミ箱などが置かれている便宜上の中庭的空間まで様々です。外を歩いているだけでは見えませんので気付きませんが、多くの建物には中庭があります。ひとつの建物がひとつの中庭を持っている場合や、多くの建物が囲むように建てられていて、それらがひとつの大きな中庭空間を作っている場合などもあります。前回の知られざる美しい中庭風景36ではウィーン旧市街のあるホテルの中庭を話題にしました。

今日は中心から気持ち離れたある中庭です。

 


 

こちらはパヴラッチェン構造が印象的な細長い中庭です。ここは2階から上が住居になっていて多くの人が生活をしています。パヴラッチェンに花を飾っている人が多く、これもこの中庭空間の素敵な演出になっています。

ここの空間は細長い長方形で、右上の写真で見られるように長い面とそれに接続される奥の短い面の2か所にパヴラッチェンがあります。住人の自転車や梯子、またいらない紙専用のゴミ箱が置かれています。

この場所はAm Heumarktという市立公園のすぐ裏にある交通量が多い道路に面していますが、そんなことは全く感じさせない静かな美しい空間です。この1階部分はかつて日本のグループがよくお世話になったStadt Park Bräuというレストランでしたが、2015年の夏からはギリシャレストランに変わっています。

 

このような中庭空間は時間の流れ方が違っているようで、ホッとさせてくれます。

 

 

 

 

 

 

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