ウィーンによく見られるこの時期の花 165 (イヌサフラン)

ウィーンは朝夕と日中の気温の差が大きくなっていて、街中の木々などがさらに秋の雰囲気を演出しています。

あとひと月半もすればクリスマス市が始まり、徐々に冬が近づいてくるのを感じます。街中に出ている焼き栗屋さんに寄って行く人も多く見かけます。

さて、今日はこの時期の花について話題にしましょう。

 

こちらはドイツ語でHerbstzeitlose (ヘルプストツァイトローゼ)、学名でColchicum autumnale、日本語ではイヌサフランとか学名の通りコルチカムとも呼ばれています。

Herbstはドイツ語では"秋"という意味です。

 

ユリ科(イヌサフラン科)でイヌサフラン属の多年草です。

 

原産は中央ヨーロッパで、ヨーロッパ中南部や北アフリカにも分布しています。

 

コルチカムは全部で約60種類ぐらいある球根植物です。

 

 


 

開花時期は9月~10月で、花の色はピンクが一般的ですが、紫や青紫などもあります。

花の長さは3cm~5cmぐらいで、高さは25cmぐらい、花弁は6枚で、花が咲くころには葉はなくなっています。

遠くから見るとクロッカスのような雰囲気です。

こちらでは湿った草原地帯に多く見ることができます。

 

イヌサフランは猛毒で、食べると呼吸困難となり死に至ることもあります。日本でも2014年、2015年に実際にこれを食べたことで死亡した例があります。

 

こちらでは自然の草原のような緑地帯によく見られ、たいていまとまって咲いています。写真はベルヴェデーレ宮殿横にある植物庭園に野生で咲いているもので、2016年9月9日11:45頃の撮影です。

 

 

 

 

 

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