オーストリアは海こそはありませんが、氷河で形成された美しい湖やアルプスの中を流れる川、そして何と言ってもヨーロッパで2番目に長いドナウ河が流れていますのでとても水が豊富な国です。
オーストリアで一番有名な川、ウィーンを流れる川としてそのドナウ河が真っ先に思いつきます。
ウィーンのドナウ河は人工的に河川工事を施してあり、運河、本流、新ドナウ、旧ドナウの大きく4本あります。
その辺は秋のドナウ河を御覧下さい。
そのドナウ河にオーストリアを流れる多くの川が合流します。
その川のひとつに地元でよく知られた"KAMP" (カンプ川)があります。
Kamp 川はNiederösterreichのWaldviertel (ヴァルトフィアテル)を北へ向かって流れ、その後西から東、やがて南に向かって流れ、ドナウ河に流れ込む長さ153kmの川で、Waldviertelでは一番長い川です。
水源はWeinsberger Wald (ヴァインスベルガー・ヴァルト)というオーストリアでは一番大きな森の一角で、ここの一番高い山がWeinsberg という同じ名前の標高1041mの山です。
Kamp川はこのWeinsbergのすぐ近くである標高920mから流れ出し、ヴァッハウ渓谷で有名なクレムスの東側の標高180mのトゥルン盆地でドナウ河に流れ込み、標高差は740mあります。
上の2枚の写真はKamp川ですが、"Krumau am Kamp"という場所で、この地域のKamp川は幅がかなり広くなっているので左上の写真で見られるように湖のように見えます。
このKamp川周辺は7つの地域が共同で"Kleinregion Kampseen"という名称で地域の人々や観光分野で積極的に活動していて、Krumau am Kampはそのひとつです。
これらの7つの地域はKrems-Land とZwettlの行政地域に属しています。
Seenというのは"See"(湖)の複数形で、この辺りは前述したように湖のようで、実際にここで泳いでいる人も多く、周りはちょっとしたハイキングコースになっていて、近くにはキャンプ場やミニゴルフなどもあり、ここで休暇を過ごす地元人やヨーロッパ人が多くいます。
右上の写真はハイキングコースを少し歩いて、このKamp川を上から眺めた風景です。
ボートに乗って遊覧することもでき、川ですが水がとても綺麗です。
オーストリアにはこのような地元で有名な穴場的場所がたくさん存在しています。