ウィーンの上水道はアルプス山脈の湧水であることはかなり知られています。
ウィーンから90km程離れた所に水源があり、1秒間に、250L~2500Lという大量の水が湧いていて、4本の水道管によって、2本ずつ、それぞれ別ルートで直接ウィーンに供給されます。
そのアルプス山脈の湧水からカフェが作られるわけで、伝統あるカフェハウスでは必ずコップ一杯のお水が一緒に出されます。
その良質な上水道を街中を歩く地元の人やウィーンに観光に来る皆さんにもということで3年前からシーズン中街中の特定の場所に飲料水スタンドが設置されています。今年は4月に早々と設置されました。
先日シェーンブルン宮殿にも今年から飲料水スタンドが設置されたことについて触れました。
去年も街中のグラーベンにある飲料水スタンドに行列がしょっちゅうできることを話題にしましたが、今年もここに行列ができているのを数え切れないぐらい見ています。
グラーベンはウィーンの3大歩行者天国では一番美しい、ヨーロッパを感じる洗練された広場のような通りです。
シュテファン大聖堂を背にして少しグラーベンを歩いて行くと左側の方に飲料水スタンドが設置されています。
上の2枚の写真はその飲料水スタンドで、このスタンドは両方向2か所から水が飲めるようになっていて、横の小さなボタンを押すとミストまで噴き出す気の利いた仕掛けまでしてあります。
こちらは湿気が少ない気候とは言え、日差しは日本よりも強く30℃を超える日が多くあり、暑い日にはここにはすぐに行列ができます。特に空のペットボトルを持って並んでいる方が多く、行列ができている場合は意外と自分の番がやって来るまで時間がかかります。一昨日も昨日もウィーンは30℃を超えました。
私も旧市街を観光中グラーベンを通る時はたいていここで立ち止まって飲料水スタンドを御案内していますが、その時ほとんどの皆様がここで喉を潤します。そして改めてウィーンの上水道の質の良さを実感されます。
ウィーンの街の上水道はこの街自らが誇りに思っている物のひとつです。