2回にわたってAmethyst Welt MAISSAUを紹介しましたが、今日が最終回です。
Amethyst-SchaustollenとEdelsteinhausを見学して、その後自然公園的なここの中を散策しながら向かった場所は"Schatzgräberfeld" (シャッツグレーバーフェルト)です。Schatzは埋もれている宝や財宝という意味がありますので、宝を発掘する野原みたいな意味があります。
ここでは決められた敷地の中で地中に眠っているアメジストを掘り出すことができるようになっています。
ドイツ語ではschürfen (シュルフェン)という言葉がよく使われていて、試掘するとか探鉱するという意味です。
Amethyst Welt MAISSAUの敷地内はかなり広くて自然の一角によく考えられて作られています。
Amethyst-SchaustollenとEdelsteinhausという2つの重要な場所以外でも気持ちよく散策できて楽しめるようになっています。
右の写真はここの一角ですが、まるで公園のような雰囲気です。
Amethyst Welt MAISSAUがオープンしたのは2005年の2月で意外と新しいんですね。
でもここは1845年に当時石の採掘作業をしている時に偶然にも大きなアメジストのライン(Amethyst-Ader)が発見されました。しかしすぐには何も行われませんでした。
100年以上経過した1986年~1994年の本格的に調査や発掘が行われ、たくさんのアメジストが見つかりました。
1999年には"Maissauer Amethyst GmbH"という街と提携した会社組織になり、それからというものは断続的に調査が行われています。
さて、ここの一角にSchatzgräberfeld(シャッツグレーバーフェルト)があり、ここでは子供も大人も道具を借りてアメジストを探すことができます。
私も自分の子供と一緒に楽しみました。
ここは領域が決められていて30分単位で別途料金がかかりますが試す価値は十二分にあります。
かなりの泥地帯なので靴は始めから脱いで裸足で発掘します。かなり頑丈な金属製の小さなピッケルのようなもので思い立った所を掘ります。ぬかるみの泥ですので実際にアメジストを見つけてもアメジストは紫ですから保護色となってしまいすぐにはわかりませんから慎重に汚れを落として確認します。でもアメジストはすぐには見つかりません。ここで探掘を始める前に、ここの係が「こういうものを見つけるんだよ」と言ってアメジストの紫色のたくさんのカケラを見せてくれました。実際にやってみるとかなりの根気が必要で、アメジストではない他の石の方が多く発掘されます。人によってはかまわず掘って、集めた大量の泥の塊を近くにある水路で洗い流して確認している人もいます。うちは掘るごとに近くの水たまりで洗って確認し、頻繁に場所を変えて試してみました。
掘り始めてから10分ぐらい経過して、紫色をした石の小さなカケラがいつくか見つかりました。見つけたものは事前に借りたバケツに入れておきます。やってみてわかったのはかなり深く掘った方が見つかり易いですが、結構深く掘るにはそれなりの力が必要です。
うちの息子もいくつか見つけましたが、「ここを今度は掘ろう・・・」と彼が言った場所を深く掘ってみたらかなり大きな石が埋まっていて、期待に胸を膨らませながら慎重にその石を取り出しました。
かなり大きなアメジストの石を見つけることができました。
それまでは小さいカケラのようなものや(といっても係が見せてくれたような大きさだったのですが)小さな小石のようなものがそれなりには見つかっていましたが、この大きな石はうれしい発見となりました。
それがこの上の写真に見られるもので、長さは10cm近くはあるでしょうか。これが一番の収穫となりました。
時間が来て、バケツの中に集めたアメジストを洗っている時にこの大きな塊はそこにいた人々にも驚かれて羨ましがられました。どこで見つけたの~?と聞かれ、見つけた場所を言ったらその場所に走って行く人もいました。
写真はまだ少し泥がついていますが見つけた後なるべくきれいに洗って、記念として写真に写しました。
その後家に持ち帰ってブラシなどで泥を落とし、もっときれいにしました。
ここで見つかったアメジストは手の中に入る量であれば無料で持ち帰ることができます。
何も見つけることができなかった運が悪かった人にも小さなアメジストのカケラを係がくれます。
さて、3回に渡ってAmethyst Welt MAISSAUを紹介しましたが、ウィーンのような帝国の都からは全くかけ離れた雰囲気を持つ地元の人達で賑わっているこのような場所がオーストリアには至る所にあります。