先週は涼しい日が多く、オーストリアの西側などは雨続きでウィーンも青空はあまり見られませんでした。
でも7月はすでに30℃を超える暑い日も多く、そんな時の徒歩観光はお客様にとってはかなりきつい観光となるようです。
暑いと疲れ方も違いますね。
私は毎日仕事で歩いているので慣れていますが、普段あまり歩かない方にとっては中心部を1時間ぐらい歩くだけで疲れてしまう方も多くいらっしゃいます。
ヨーロッパの都市観光はバスの規制なども多く、歩くことが多いですし、ウィーンだってリンクの内側も徒歩でなければ見られない所ばかりです。
ウィーンの中心部(リンクの内側)はオペラ座裏のアルベルティーナを除きバスが入れません。
ちなみにアルベルティーナに入るためには私、国家ガイドが所有しているEinfahrtsgenehmigungという許可証が必要ですから、これがなければ入ることができません。
このアルベルティーナに入ると前回話題にした黄色いモクゲンジがかなり目立って咲いていますが、今日は紫色のこの時期定番の花です。
こちらはドイツ語でSommerflieder (ゾンマーフリーダー) とか、Schmetterlingsstrauch(シュメッターリングスシュトラウホ)とか呼ばれています。
学名ではBuddleja davidii 、日本語ではフサフジウツギです。
この写真のものは特に'Dart's Pappilon Bleu'という名がついています。
フジウツギ科でフジウツギ属です。
フジウツギ属は世界には約100種ほどあるそうです。
原産は東アジア(おそらく中国)で、日本には明治時代にヨーロッパで改良されたものが入って来たそうです。
高さは4mぐらいまでで、開花時期は7月~9月です。
濃い紫、薄い紫色が非常にポピュラーですが、赤っぽいものやまれに白もあります。
ひとつひとつの花は1cmぐらいで、全体で円錐状に密集して咲き、長さは10cm~30cmぐらいで、先が垂れ下がったように咲いています。
こちらではZierpflantze (観賞用)として、庭や公園などに多く見られます。
ドイツ語の"ゾンマーフリーダー"を日本語にして夏ライラックなんていう名になりそうです。
でも春に咲くウィーンでもたくさん見られるライラックとは違いますが、よく似ています。
ウィーンによく見られるこの時期の花143(ライラック)も見て下さい。
写真のSommerfliederは2016年7月4日15:15頃、DIE GARTEN TULLNで撮影したものです。