7月に入ると咲く花も春と比べるとぐっと少なくなり、限られてきますが、それでも自然を観察すれば色々な花が咲いています。
このウィーンこぼれ話のコーナーでは御存知の通り花の話題も多く登場していますが、四季を感じるものとして、またウィーンは森の都と言われ緑がとても多い街ですから花も話題にしたくなります。
花は開花時期があるので、毎年同じような時期に同じ花が話題になりますが、同じ花でも別の場所に植えられていたり自生したりしているものを撮影しているので毎年異なっています。
前回は黄色いモクゲンジについて書きましたが今日は紫です。
こちらはドイツ語ではGlockenblume,
学名ではCampanula,
日本語では総称してカンパニュラです。
キキョウ科のホタルブクロ属、カンパニュラは総称で、ほとんどが多年草です。
種類が非常に多く300~500種類程と言われています。
写真のものはおそらくAcker-Glockenblume
(アッカ-グロッケンブルーメ)・・・
Campanula rapunculoides
(カンパニュラ・ラプンクロイデス)ではないかと思います。(確かではありません)
そうだとすれば日本語ではハタザオキキョウということになります。
カンパニュラ自体は北半球に広く分布していますが、原産はヨーロッパで、日本には大正時代に園芸用として入って来たようです。
このハタザオキキョウもヨーロッパ原産です。
開花時期は5月~9月で、花の色は紫が圧倒的に多いですが、白やピンクっぽいものもあります。
大きさは1.5cm~2cmぐらいでしょうか。
高さは10cm~50cmぐらいが多いと思いますが、種類によっては150cmぐらいのものもあります。
釣鐘型の花を2つ~8つぐらい咲かせますが、種類によっては数十輪咲かせるのもあります。
草原、森、岩などがある地域など標高2000mぐらいまでに見られますが、観賞用としても人気がありますので、庭や公園などにもたくさん見られます。
写真は2016年6月29日 11:20頃 Botanischer Gartenで撮影したものです。