右の写真はオーストリアの典型的な品種であるGrüner Veltlinerで、2014年に収穫されたKamptal産です。
オーストリアワインのラベルには国家規定に準じた様々な情報が見られますが赤いアンダーラインを引いたに"DAC"という文字がありますね。
これは全てに見られるものではありません。
<DACとは>
DACとはDistrictus Austriae Controllatus
(ディストリクトゥス・アウストリエ・コントロラトゥス)の略です。
これは保護されたオーストリアの原産地申告を意味し、オーストリアの特定の地域の典型的なオーストリアクォリティーワインの呼称です。
ぶどうの品種ではなく、地域自体が重要視されます。ワインになるぶどうがどこの地域から来たかが重要で、ワイナリーの場所とは無関係です。
現在以下9つの農業省によって承認されているオーストリアのワイン産業地域から製造されたワインにDACロゴを見ることができます。
WEINVIERTEL DAC (Grüner Veltliner)
KAMPTAL DAC (Grüner Veltliner/Riesling)
KREMSTAL DAC (Grüner Veltliner/Riesling)
TRAISENTAL DAC (Grüner Veltliner/Riesling)
WIENER GEMISCHTER SATZ DAC (Gemischter Satz)
NEUSIEDLERSEE DAC (Zweigelt)
LEITHABERG DAC (Weißburgunder/Grüner Veltliner/ Chardonnay/Neuburger/Blaufränkisch)
MITTELBURGENLAND DAC (Blaufränkisch)
EISENBERG DAC (Blaufränkisch)
それぞれの地域で作られる典型的なぶどうの品種も書いています。
こちらはTRAISENTAL地域からのもので、同様にDACのロゴを見ることができます。
オーストリアのその地域の典型的なワインを飲みたければ、DACマークに注目しましょう。
それぞれのワイン製造業者はQuaritätsweinを35種類全てのぶどうから製造することができますが、実際にはその地域のの気候や地質などに一番適した品種を栽培し、市場の割合なども考慮されて作付けを決めています。
そのため、Silcher はドナウ河沿いでは絶対に見られませんし、逆にGrüner Veltlinerはシュタイヤーマルク州ではまず見られません。
ワインを選ぶ方はこの辺にも注目されるとおもしろいでしょう。