年間を通して仕事をしているとお客様から様々な質問を受けます。
その中で街中に咲いている植物の質問をされる方がかなり多いんですね。
ウィーンの緯度は日本よりも高いですから見られる花や木々なども同じものもあれば違っているものもたくさんあるわけです。
また家内も植物に詳しいこともあり、このコーナーに花のテーマも設けています。
個人的に四季を感じるひとつのものとしていいのかなと思っています。
ウィーンによく見られるこの時期の花として最近セイヨウバイカウツギやハシドイなどの白い花を話題にしましたが、もひとつ日本原産の白い花を取り上げたいと思います。
こちらはドイツ語ではRaue Deutzie,学名ではDeutzia scabra、
日本語ではマルバウツギとかツクシウツギと呼ばれています。
アジサイ科、ウツギ属の落葉低木です。
原産は日本の本州の西側、九州、四国です。
全体的にかなり広がって枝を色々な方向に伸ばすように咲き、白い花が密集して咲きます。
開花時期は5月~6月で、白い花が細かく立つように咲きます。
日本でのマルバウツギとは学名がいっしょでもちょっと違うように見えます。
花の咲く部分は6cm~12cmぐらいでしょうか。
花ひとつは1.5cm~2cmぐらいの幅です。
全体的な高さは2.5m~3mぐらいでしょうか。
学名の"scabra"はドイツ語では"rau"(=rauh)とか"krätzig"で、ザラザラした、
ガリガリした・・・なんて意味があります。
こちらでは観賞用としてよく植えられています。
写真は2016年6月3日11:30頃 Botanischer Gartenで撮影したものです。