教会とか修道院、古城などの中には螺旋階段が多く見られます。
シュテファン大聖堂の南塔へ上るのも螺旋階段です。
今日はちょっと個性的な螺旋階段に触れてみたいと思います。
こちらの螺旋階段は装飾の模様がたくさん描かれています。
渦巻きのように奥へ向かって吸い込まれているかの様ですね。
実はこの螺旋階段は下の方から上を見上げていて、一番奥に見える円形のものは天井です。
よく見るとバロック様式の手すりもそれに合わせて渦巻き状になっています。
階段は見えません。
この装飾模様は階段の下側になるわけです。
ヨーロッパの様式に慣れていればバロックの装飾だということは容易にわかりますが、
知らなければ何かヘビの胴体の様にも見えますね。
それではこの螺旋階段を今度は通常通り上から見てみましょう。
階段がちゃんと見えていて、
バロック様式の手すりもわかります。
よく見ると一番奥にやっぱり茶色な丸い形をしたものが見られます。
実はこの螺旋階段の真ん中下には丸い鏡が置かれていて、1枚目の写真で見られる丸い天井部分が鏡の中に映っているんです。そのため大変な奥行きが感じられるようになっています。
よく見るとこの高さから下に向けて撮影している私自身の手が鏡に映ってます。
このおもしろい螺旋階段はメルク修道院の中を見学し、図書館を通って最後に教会に降りて行く時に見られます。
教会は昼12:00に15分間のミサがありますので、このミサが始まるちょっと前にはこの効果をもたらす丸い鏡は白い布で覆われます。
そのため、その少し前であれば楽しむことができます。