ヨーロッパ文化はキリスト教なくしては語れません。
絵画、建築、音楽、工芸品、生活習慣、人々の精神構造など全てキリスト教とリンクしています。
しかし地元の人がいつも決められ時間に教会に行っているかというとそのような方々は僅かだと思いますが、キリスト教の習慣から生まれて現在の生活に大きな影響を与えていることはたくさんあります。
ウィーンで生活をしていると様々なキリスト教関係を習慣を見ることができ、しかもそれらが生活の習慣として密着しています。
さて今日5月26日はFronleichnam (フローンライヒナム) というキリスト教の祝日です。
Fronleichnamは日本語では聖体祭とか聖体の祝日とも言われ、カトリックの大事な祝日です。
この祝日は復活祭同様移動祝日なので毎年日が変わります。
"聖体"ですからイエス・キリストの体と血の儀式です。
ドイツ語でFronleichnam(フローンライヒナーム)と言いますが、この表現は中世ドイツ語の"vrône lîcham für ‚des Herren Leib"から派生したということです。
Fronleichnamは復活祭の日曜日の次の日を1日目と数えて60日目にあたります。
Pfingsten (聖霊降臨祭)の月曜日が終わり、次の日の火曜日から数えて10日目になります。
今年は3月27日か復活祭、5月15日が聖霊降臨祭の日曜日でしたので、今日が聖体祭になるわけです。
聖体祭は毎回木曜日となるわけですから、磔になる前の緑の木曜日と、その日の最後の晩餐に行われる聖体の秘蹟と結び付けられています。
Fronleichnamではミサが重要であり場所によっては外で行われます。
その後はProzessionという宗教行列があります。
これはカトリック教徒達が司祭や助祭が持つ聖体顕示台と共に祈りながら、そして歌いながら行進します。
Fronleichnamは1246年にベルギーの Lüttich司教区から始まったもので、1264年にはローマ教皇ウルバヌス4世によって全教会の祝祭として定められました。
ウィーンのシュテファン大聖堂では今日8:30からミサがあり、そのあとProzessionがあり
3.000人の参加が見込まれています。