ここ数日間は風も強い肌寒い日が続いていました。
5月は毎年必ず不安定な天気になります。
1日に晴れや雨が何回も交互に続くという具合です。
風が強いと植物や緑は乾燥しますので、ある程度雨も必要ですが・・・。
さて、今日はやはりこの時期に見られる印象的な大きな花を紹介します。
こちらはドイツ語でBlauglockenbaum (ブラウグロッケンバウム)、学名ではPaulownia tomentosa,日本語ではキリです。
ゴマノハグサ科、キリ属で落葉広葉樹です。
原産は中国の中央から西側です。
日本には古く中国から朝鮮を経由して入って来たようで、北海道の南西部以南で直裁され、もしくは野生化して山地に生育しているそうです。
背丈が20mぐらいまでとかなり高くなり、薄い紫の花を咲かせます。
高いので遠くからでもよくわかります。
上の2枚の写真はウィーンのそれぞれ別の場所でのものです。
左上は2016年5月14日16:20頃、ウィーン21区Strebersdorf、
右上は2016年5月19日17:00頃、シェーンブルン宮殿近くのウィーン川沿いです。
開花時期は5月で、4cm~6cmぐらいの薄紫色で、下にぶら下がった鐘のような形で、それがいくつも集まって垂直上30cmぐらいまでの高さにたくさん咲いています。
ドイツ語名のGlockeは"鐘"という意味です。
ウィーンの中心部では4月終わり頃から咲き始めていたのを見ました。
前述したように遠くからでもハッキリわかります。
花は薄い紫の円錐形で、花弁は長さ4~6cmで大きめです。
葉は40cmぐらいと結構大きく、ハート型で表面には軟毛があります。
花が咲いた後には卵型をした実がたくさん見られ、そこから種子がたくさん飛び出します。
古くから良質の木材として使われ、湿気を通さず、軽く、柔らかく、木目も美しいです。
キリは背丈も高く、花の色も綺麗でたくさんの花を咲かせるため非常に印象的です。
こちらでは観賞用として人気があり、たいていの公園に植えられていて、ウィーンでもこの時期多く見ることができます。