今日3月27日は復活祭です。
また同時に夏時間に切り替わりましたので、1時間損したことになります。
生活の中ではクリスマスが一番重要な行事だと思いますが、宗教的には復活祭が一番重要です。
イエス・キリストが復活したことを祝うことから「復活祭」と呼ばれていますが、
ドイツ語では"OSTERN"(オステルン)と言います。
復活祭は移動祝日で今年2016年は3月27日ですが、例えば去年2015年は4月5日、
一昨年2014年は4月20日だったんですね。
キリストが復活したのが日曜日ですから、復活祭は必ず日曜日になります。
カトリックでは春分の日を3月21日と固定していて、「春分の日を過ぎて、最初の満月を迎えた後の最初の日曜日」と決められています。
そのためカトリックでは3月22日~4月25日に復活祭がやって来ますから、今年はかなり早い復活祭ということになります。
ちなみに東方正教会はユリウス暦で3月21日を春分の日と定めているため、カトリックのグレゴリオ暦と比べると13日のずれがあるため、4月4日~5月8日になります。
東方正教会では復活大祭と呼ばれています。
これは325年のニケーアの公会議で定められた設定基準です。
もし満月と日曜日が一致した場合は、その次の日曜日が復活祭で、春分の日当日が満月で、なおかつ日曜日である場合は、次の満月に続く日曜日です。
ドイツ語で「OSTERN」は英語では「Easter/イースター」・・・これはゲルマン神話の春の女神(あけぼのの女神)「エオストレ(Eostre)」の名前、あるいはゲルマン人の用いた春の月名「エオストレモナート(Eostremonat)」に由来していると言われています。
8世紀にはゲルマン人が「エオストレモナート」に春の到来を祝う祭りを行っていたことの記録があります。
実際、復活祭の習慣の中には、このゲルマン人の祭りに由来すると思われるものもあります。
英語とドイツ語以外のヨーロッパ諸言語における「復活祭」という言葉は、全てギリシャ語の「パスハ(Πάσχα)」に由来していて、その言葉も元を辿ればアラム語の「パスハ(pascha)」で、これはユダヤ教の「過ぎ越しの祭り」を表す「ぺサハ」(PESACH)」というヘブライ語から来ています。
つまり、キリスト教の復活祭がユダヤ教の「過ぎ越しの祭り」から派生した祝い日であることを示しています。
Fasching (謝肉祭)が終わり、次の日の灰の水曜日からFastenzeit(四旬節)という、イエス・キリストが磔になり、その後復活する前日までの厳粛な時を過ごし、そして復活祭を迎えます。
復活祭前の週を、Karwoche (カルヴォッヘ)と呼ばれ、受難週です。
特に木曜日から土曜日までをそれぞれ、Gründonnerstag、Karfreitag,Karsamstagと呼ばれています。
Gründonnerstag(緑の木曜日)が最後の晩餐の日となります。
実際にウィーンで生活をしていると、教会以外ではあまりイエス・キリストが復活したことを祝う雰囲気は感じません。
むしろ春の訪れを祝っている・・・という空気が感じられます。