難民問題その後 6

ウィーンでの生活や観光では難民問題を見ることはまずないわけですが、難民はその後もドイツなどへ向かっています。

2月24日にオーストリアと通過国となっているバルカン半島諸国がウィーンで会合を開き、

通過する難民の制限をすることで一致しています。

 

またEUは昨日3月7日からバルカンルートを閉じることを公にしました。

 

去年の9月ぐらいからクローズアップされてきた難民問題ですが、この時期でもバルカン半島中央部にあるマケドニアには10.000人の難民がギリシャに入れないことで立ち往生しています。

ここにはギリシャとの国境に30km以上に渡る長い有刺鉄線の柵が作られています。

 

オーストリアでは3月1日、アフガニスタンからの難民流入を抑えるために首都のカブールを始め、大都市でメディアを利用した大キャンペーンを始めると発表しています。

オーストリアは今年2016年の難民受け入れ数を去年の90.000人から37.500人に減らすという方針で、昨年はアフガニスタンからの難民は全体の1/4を占めました。

キャンペーン内容は、オーストリアの規制がさらに厳しくなったこと、難民になってもオーストリアでは一生暮らせないこと、経済的理由でも難民申請はできないこと、強制送還が大幅に強化されることなどを強調するようです。

 

そのような背景から、オーストリアでは現在は難民の数がぐっと減ってきました。

2015年4月から一番少なくなっています。

 

2016年1月は約7.000人の申請がありました。

2016年2月は約5.000人の申請でした。

2月の最終週は820の申請で、減少傾向にあります。

以前多かったオーストリアの南側からの申請よりも、ドイツに拒否された難民の申請が南側よりも多くなっているということです。

 

オーストリア政府は前述したように難民の数を37.500を超えないようにブレーキをかけていることが感じられます。

 

 

オーストリアで無事に難民申請ができても、すぐにオーストリアの国籍がもらえるわけではありません。

審査に数年間かかる場合が多く、ある知り合いの話では8年間も待った人もいるということです。

また難民申請したからといっても、必ずしもオーストリアの国籍をもらえるわけではありません。

申請から待たされてその数年間に様々な経験をし、オーストリアでのヨーロッパ生活が期待とは全く違っていたということもよくあることで、あきらめたり失望してオーストリアを出る人も多くいるという話です。

この辺はオーストリアで滞在許可を申請し、滞在許可をもらえる人と拒否される人がいることと同じような状況です。

 

いずれにしてもウィーンでの生活や観光には一切影響はありません。

 

 

以下参考までに以下もどうぞ

難民問題でもウィーンも生活や観光には全く問題ありませんウィーン西駅の難民状況

難民問題 その後難民問題その後 2難民問題その後 3難民問題その後4/統計

難民問題その後 5/現地の反応

 

 

 

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