ウィーン市の幼稚園と小学校について 2

ウィーン市の幼稚園と小学校についてというタイトルで前回は幼稚園のことを中心に書きました。

今日はその続編です。

 

こちらでは"小学校に入学する前に必ず1年間は幼稚園に通う"という法律があります。

小学校に入る前の一年(日本では年長組)では他の幼稚園児と違って小学校への準備となる特別なカリキュラムが時間によって組まれます。

 

こちらは9月から新年度が始まり2学期制です。

7月、8月は休暇シーズンで夏休みです。

でも幼稚園は場所によっては開いていて、夏休みでも両親の都合で幼稚園に通っている人も

います。

 

9月から始まり、クリスマスから年明けの1月6日まではWeihnachtsferrien (ヴァイナハツフェーリエン)というクリスマス休暇、その後謝肉祭の時にSemesterferien(ゼメスターフェーリエン)という学期休みが1週間、その後2学期が始まりOsterferien(オスターフェーリエン)という復活祭休暇が10日程あり、そして6月の終わりまでです。

"Ferien"は休暇という意味です。

SemesterferienはEnergiewoche (エネルギーヴォッヘ)とも習慣的に呼ばれています。

学校が夏休みになる時には当然親御さんも休暇をとってどこかに出かけますから、世間は

休暇シーズンとなるわけです。

 

ちなみにFerien(フェーリエン)という表現は小学校から使われますので幼稚園は同じような休みのサイクルですが、Ferienという表現はしません。

単純に開いているか、閉まっているかという表現が地元では聞かれます。

 

さて、年長組の子供達は年が明けた1月に"Schuleinschreibung"という小学校の入学手続きをすることになります。

小学校はVolksschule (フォルクスシューレ)と言われます。

 

ウィーンは23区で成り立っていますが、基本的に地区の規制はないのでどこの小学校に行ってもいいわけですが、普通は幼稚園時代からの友達と同じ学校に行くことが重要と考える人が多いことや、子供を迎えに行くのに家から近い方が当然いいので住んでいる近くの小学校に通わせたいです。

家庭によってはインターナショナルなどの特殊学校に通わせる人もいますので、そのような学校は決まった場所にありますから通学に大変時間がかかるかわいそうな子供もいます。

 

ウィーン市公立の場合、希望の小学校に必ずしも入れるわけではありません。

それぞれの小学校はどのような先生がいて、通っている子供達の質などといった前評判が地元では聞かれ、ここにできれば通わせたい・・・逆にここには行かせたくない・・・といった希望が必然的に生まれてきます。

それぞれの小学校は子供達の数によってクラスの数も違っていて、そのため入学できる人数も決められています。

必ずしも希望の小学校に入れるわけではありません。

 

1月中に申し込みをして希望の小学校から面接の知らせが届きます。

ウィーン市の公立小学校ですが、子供達の面接と健康診断が個々に行われます。

この面接が30分~45分ぐらいで、後から思うとまるで入学試験です。

しかも両親は立ち入らず、子供だけが部屋に通されて様々な角度から会話をしながら小学校に入れる熟度があるかテストされます。

日本の公立にはそのような面接的なテストはなかったと思います。

もちろんドイツ語能力も判断され、小学校でついて行けるかどうかということも見極められます。

日本の公立ではあまり例がないと思いますが、こちらでは両親がオーストリア人ではないことも多く(つまり子供の母国語がドイツ語ではない)見られます。

このオーストリアで生きるのであればドイツ語は重要と政府が考えています。

(これは当たり前ですが)

そのような子供達は幼稚園に通いながらドイツ語を覚えていきますが、家庭の日常生活でドイツ語を使っている子供達と比べると遥かな違いがあるわけです。

 

学校側から入学が認められれば何も知らせが来ませんが、逆に受け入れを拒否された時に知らせが届きます。

 

ウィーン市はしっかりこのへんを定義しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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