オーストリアは小さい国なのであまり実感がないと思いますが、この国はワイン王国でも
あり、またビール王国でもあります。
街中などを歩いているとワインを飲んでいる人やビールを飲んでいる人を多く見かけます。
オーストリアのワインはヨーロッパでも最も複雑な国家規定が定められていて、とても奥が深いものがあり、またホイリゲなどの習慣も地元ならではのものです。
ビールもウィーン16区にあるOttakring、ウィーン国際シュベヒャート空港がある街のScwechater、ザルツブルクのStieglなどを始め、様々な会社が提供しています。
そのビールにレモネードなどを入れる"Radler"も今となっては定番となり、どこのカフェや
レストラン、そして地元のスーパーでも様々な物が売られています。
Radler (ラドラー)は日本でも知られるようになって来ましたが、ビールにレモネードを入れることから始まったようです。
時は1920年代のドイツでサイクリングがとても身近になり、サイクリングロード沿い酒場がとても繁盛しました。
人々はビールを頼んで喉を潤したのですが、あまりにも注文が多くてビールがなくなり、
そこで店の人は眠っていたレモネードを半分の割合でビールに割って提供したそうです。
それが大好評となり、"Radler"(自転車乗り)という名前で親しまれています。
今ではこのRadlerも様々な種類の物が出回っていますが、個人的によく飲んでいる2種類を
ここで紹介します。
左はOberösterreichの有名なビールメーカーBrauerei Zipf のRadlerです。
このRadlerはレモネードではなくて、オレンジレモネードで割ってあるもので、名称も
"Zipfer Orangen Radler"となっています。
40%がビールで、60%がオレンジレモネードで、アルコール度は2%です。
右はオーストリアの地元で支えられているAlmdudler (アルムドゥドラー)のRadlerで、
名前も"Almradler"です。
Almdudlerはハーブレモネードとして地元で知られているオーストリアのジュースで、
そのAlmdudlerが60%、ビールが40%で、アルコール度は2%です。
どちらもビールとレモネードの割合は一緒です。
色々なRadlerがありますが、個人的にこの2つは群を抜いておいしいかなと思っています。
特にAlmdudlerはオーストリアのジュースですから、Almradlerは大変オーストリアらしいRadlerと言えますね。
ビールを本当に好きな人からすれば、Radlerは邪道だと思われるかもしれませんが、
私はビールは基本的にあまり飲まないので、このRadlerの方を遥かに多く飲んでいます。
オーストリアに来られたら試してみてはいかがでしょうか!