こちらはウィーンの一般的な集合住宅によく見られる中庭風景です。
建物の美しい装飾が見られるのは外側だけで、中庭側は装飾がほとんどされていないのが一般的です。
街中を普通に歩いていれば様々なヨーロッパの建築様式で施された建物が目を楽しませてくれ、街並みが優雅に見えるわけですが、一歩中庭に足を踏み入れると外側とは全然違う建物の外観で、プライベート空間だ・・・という空気がすぐに伝わります。
ここは奥に見えるアーチを抜けると一般路上に出ます。
左には昔からの井戸があり、右側にはベンチまでも置かれていてくつろげるようになっています。
緑も植えられていますね。
窓のまずを見ると、2つの窓が並んでいる部分と1つの窓の部分と規則的になっています。
この中庭空間はシュテファン大聖堂に近いDomgasse4番地で、このすぐそばにモーツァルトハウスウィーンがあります。
Domgasseは以前にも数回話題に取り上げています↓
ウィーンのちょっと珍しいアングル 1、ウィーンのちょっと珍しいアングル 6、
こちらは厳密には中庭空間ではありませんが、私が個人的にとても好きな場所のひとつです。
ここは昔の城壁の名残りのひとつであるメルカーバスタイです。
石畳の風情あるちょっと広場のような空間に新古典主義様式の建物があります。
これは"Dreimäderlhaus"(3人娘の家)と言われる有名な建物で
1803年に作られたヨーゼフ2世時代の新古典主義様式で、ウィーン生まれの作曲家シューベルトがここの3人の娘とのロマンスがあったと言われています。
(でも実際には違います)
壁の真ん中に聖母マリアの絵が見られます。
このちょっとした広場は
映画「第三の男」でも登場していますよ。
映画のどのシーンかわかりますか?
ここは石畳の道が奥に続き、反対側に抜けることができ、そこには貴重な城壁の名残り2で紹介している場所に出会えます。