ウィーンの街を歩けば、通りの名前を示すプレートが至る所に掲げられていることに気づきます。
多くは建物の1階と2階の間の高さの所に長方形の紺色のプレートに白い字で通りの名前と
区の数字が記されています。
ウィーンの街は23区で成り立っていて、415km²とかなり広い街で、通りの数は6000以上もあります。
中心から向かって通りの右側が偶数番号、左側が奇数番号がそれぞれの建物に付けられていて、通りの名前さえわかれば住所が簡単に見つけられます。
この方法は1862年に定められたもので、現在でも活躍しています。
建物に番号をつける習慣はウィーンの場合16世紀の1566年からのものが確認できますが、
正式に用いられるようになったのはマリア・テレジア時代の1770年からです。
以前このコーナーでウィーンの通りの表示というタイトルで書いていますが、
古い通りの表示と現在たくさん見られる紺色のプレートを紹介しています。
その古い通り表示が最近また多く見られるようになっています。
右の写真に見られるように、古い通りの表示は昔のドイツ語の字体で書かれているのでちょっと立ち止まって見ないとすぐには
わかりません。
昔の字体の方が情緒があり、ウィーンの街に合っているいる気がします。
この写真をよく見るとそれぞれ赤い字と
黒い字で書かれていることに気づきます。
これには意味があります。
上の写真はその通りの表示を拡大したものです。
左が赤い字で、"Minopritenplatz"と書かれ、右が黒い字で"Metastasiogasse"と書かれています。一番上に見られるのは"I.Stadt"で1区の旧市街であることを示しています。
実は赤い字は"広場"に用いられ、黒い字はStraßeやGasseに用いられます。
ウィーンの街を歩く時にして見て下さい。
ちょっとしたことですが通りの表示ひとつとっても興味深いものがあります。