今日から11月です。
この時期の早朝、ウィーンはよく霧が発生します。
日中の最高気温が徐々に低くなっていき、いやでも冬の訪れを感じます。
しかし11月半ばにはクリスマス市も出始めてこの時期のウィーンも楽しいです。
今日11月1日は"Allerheiligen"(万聖節)という重要な祝日で、日本で言うとお盆にあたり、地元の人が墓地に行って花輪を飾ったりロウソクを灯し、墓地が年華南を通して一番華やかになる時です。
前回は市立公園に綺麗に咲くシオンを紹介しましたが、今日の花はこの時期墓地に行けば
たくさん見られるものです。
ドイツ語ではBesenheide (べーゼンハイデ)とかHeidekraut (ハイデクラウト)、
もしくはErika (エリカ)とも呼ばれ、学名ではCalluna vulgaris、日本語ではカルーナ・ブルガリスとかギョリュウモドキとも呼ばれています。
ツツジ科のカルーナ属で常緑低木です。
1属1種ですが変種や園芸品種が多数存在します。
ドイツ語でErikaとも呼ばれますが、エリカに近い仲間ですが19世紀初頭にエリカ属から
分離されたそうです。
原産はヨーロッパで、特に中央、北ヨーロッパに多く見られ、アルプスの標高2.600mぐらいまでに生育しています。
開花時期は6月~9月ですが、11月のこの時期でもたくさん咲いていて、花屋さんなどにもたくさん売られています。
花の色はピンク、白、紫が主流だと思いますが、園芸品種では青もあります。
高さは20cm~50cmぐらいで、4mmぐらいのたくさんの花をつけます。
花の部分の長さは5cm~15cmぐらいでしょうか。
このギョリュウモドキの葉は蝶などの多くの昆虫の栄養分になっています。
また花はミツバチのための十分なみつを作り出します。
写真はウィーンの中央墓地に植えられているギョリュウモドキです。
一番上左がベートーヴェンのお墓の前に植えられているもの、右はヨハン・シュトラウスと
ブラームスのお墓の前です。
2015年10月20日10:00頃に撮影したものです。