収穫したブドウをプレスして、発酵させてワインにするわけですが、シュトゥルムとは
絞ったブドウジュースの発酵が始まった飲み物で、ブドウジュースの甘さと発酵している
ガスが混ざり、さらにアルコールが少し出始めた絶妙の飲み物です。
言ってみれば"濁り酒"です。
この時期は街中のカフェですらシュトゥルムを提供していて、"STURM"の張り紙や宣伝が多く見られますが、残念ながらシュトゥルムはもうほぼ終わりです。
Schilcher Sturm" (シルヒャー・シュトゥルム)はウィーンではめったに飲むことができない特別のシュトゥルムです。
"Schilcher"とはオーストリア産の赤ワインが作られるぶどうの品種からできたワインの名称です。赤ワインと書きましたが、実際はロゼです。
グラーツを州都とするシュタイヤーマルク州ではロゼのワインが作られることで有名で、
ロゼワインになる途中のロゼのシュトゥルムがこのシルヒャー・シュトゥルムです。
このスタンドは22年前からウィーンでこの時期だけ営業をしていて、南シュタイヤーマルクに店があります。
毎度、オーナーが映ってますね。
前回も書きましたが、私はもう顔を覚えられているので行った時にはちょっとした世間話を
します。
また日本の団体ツアーでも徒歩でシュテファン大聖堂、グラーベン界隈を歩くことが多いので、その時に時間が許せば寄って行き、皆さんとすでに何回も飲みました。
地元でも話題性があるので、いつもここの簡易スタンドは混んでいます。
白の定番シュトゥルムや赤のシュトゥルムとは味が全く違い、
酸味と甘さのバランスが絶妙で、
とにかくおいしいの一言です。
しかし、シュトゥルムは発酵中の飲み物ですから、時間と共に味も
それなりに変わって行きます。
最初にここで飲んだ味と、昨日飲んだ味とでは結構な違いを感じました。
甘さが明らかに少なくなっているという印象です。
そんな違いを楽しみながら飲でもいいのではと思います。
このスタンドは木、金、土、日(場合によって)で、千秋楽は10月26日とお店の方は言ってましたが、明日の25日で最後かもしれません。
ウィーンにこの週末滞在する方はこれが飲める最後のチャンスです!