今日で8月も終わりで、同時に休暇シーズンも終わりになります。
9月から新年度が始まりますが、ウィーンの場合学校は9月7日からです。
気温はまた35℃前後と厳しい暑さが再びやって来ました。
まだまだ泳ぎに行く人が多いと思います。
オーストリアはウィーンをちょっと離れるとのんびりした美しい風景が広がっています。
アルプスが横たわっているおかげでちょっとした散策からハイキング、本格的な登山まで
幅広く楽しまれていて、コースも綺麗に整備されています。
自然の中で楽しむ地元の方は非常に多いです。
オーストリアは自然が形成したある意味では歴史ある場所が"Naturpark" (自然公園)として管理されていて、国内に48箇所のNaturparkがあります。
VNÖ (Verband der Naturparke Österreichs) ---オーストリア自然公園連盟が中心になって管理しています。
家族とよく出かけるウィーンの森のHagenbachklammがある自然公園EICHENHAINや、
巨大な石がたくさんあるBlockheideも自然公園になっています。
そのBlockheideに近い所Schremsにも、ひとつ自然公園があります。
ここはNaturpark Hochmoor Schremsです。
ウィーンから車で135km程北北西に走ったNiederösterrreichのWaldviertelに位置するSchrems(シュレムス)にあります。
標高535mのこの場所こはオーストリア最大の300haの泥炭の湿地帯になっていて、その内の119haが自然保護地域に指定されています。
ここには4.5km,5,5km,12km,1kmの4つのハイキングコースがあり、この地域を大きく
1周したり、縦断することができます。
この自然公園の一角には"Unter Wasser Reich" (ウンターヴァッサーライヒ)と名付けられた水の自然博物館があります。ここだけは有料ですが、上の写真に見られるように湿地帯の周りを歩けるようになっていて、その環境で生育している植物がたくさん見られ、
人力いかだも2箇所あって結構楽しめます。
また施設内は水族館的になっていて、魚や微生物などがたくさん展示されていて、
微生物などを顕微鏡で観察できるコーナーもあります。
下の写真にも見られるようにカワウソがここの一角で飼育されています。
自然公園内には豊かな針葉樹林に囲まれ、豊かな緑の中を気持ちよく歩くことができ、
Torf (泥炭)が採取された湿地帯を目の前で見ることができます。
沼地的湿地帯に生育する独特の生き物や植物を現在でも見ることができます。
泥炭とは湿原植物が生育する湿原地帯に形成される分解不完全な植物遺体の堆積物で、ピートとも
言われます。湿った泥のように見え、可燃性があるので燃料として使われます。
この地域は1年間で1mmという割合で堆積します。
ウィーンからちょっと遠いのが難点ですが、個性ある楽しい自然公園です。