ウィーンの街には地元の子供達に人気のあるスポットがいくつもあります。
シェーンブルン宮殿の動物園や技術博物館などは特に人気があり、家族連れで来ている人を多く見かけます。
いつもその時の気分でこのコーナーの話題を決めているので、本当は前々から話題にしたかった今日のテーマも今頃になってしまいました。
観光ではおそらくあまり行くことがない、Haus des Meeres (ハウス・デス・メーレス)
といういわゆる海洋館(水族館)です。
直訳すれば"海の家"となるでしょうか。
Haus des Meeresはウィーン中心から少し離れた6区マリアヒルフにある
エスターハーズィー公園にあります。
そこに行くとこの写真のような大きな
鉄筋コンクリートの要塞のようなものが建てられてますが、これが海洋館です。
ちなみにこの要塞は"Flakturm"という
地元で有名な大戦時代の高射塔です。
Flakturmについてはいつかまた別に
話題にします。
1957年に結成された海洋生物学協会はこのFlakturmをオーストリアで一番最初の水族館として再利用すること、同時に海洋生物学研究のヨーロッパでの中心的存在になることを意図していました。
外から見ているだけではとても水族館とは思えません。
この建物は日本式で12階の構造で、屋上展望台があり、さらにその上にカフェレストランが
入っています。
それぞれのフロアは決して広くはありませんが、階数ごとにテーマが決まっていて
10.000以上の動物達を見ることができ、広さは4.000m²もあります。
ここには真ん中の写真に見られるようにオーストリア最大の30万リットルの水槽もあり、
いくつかの種類のサメやウミガメも泳いでいます。
実際に魚に触れることもでき、定期定なガイドツアー、餌やりを見学、この高射塔の歴史的
展示などもされていて、とても充実しています。
またTropenhaus(熱帯の家)という直角三角形型のガラス張りの空間が2000年にこの
Flakturmの壁に追加されました。一番左下の写真がそれです。
この中に様々な鳥が放し飼いされていて、上の写真で見られるようにコウモリもいます。
海洋館の中にもちょっとしたレストランががあり、軽食なども提供されています。
うちは年間定期を持っているので、時間があればよく遊びに行きます。
個人的にはこの屋上からのウィーン市内の眺めはお勧めで、一番好きかもしれません。
他の高い所から見る街の眺めとは全く違います。一番右下の写真は屋上テラスです。
ここからの眺めはいつかまたここで紹介します。
ウィーンはヨーロッパ文化が凝縮したとても奥が深い街・・・シェーンブルン宮殿や
シュテファン大聖堂といった重要な観光場所もいいですが、時間があればこの海洋館は本当にお勧めです。
このような第二次世界大戦で使用された歴史的高射塔に、今は地元の家族連れで賑わっている海洋館になっているという全く違った目的で再利用されていることはとても素敵なことです。
Haus des Meeresのホームぺ時よりこの建物のプラン(ドイツ語/英語)
http://www.haus-des-meeres.at/cxdata/media/allgemein/barus_hdm_web_floorplan3d_20150223.png