オーストリアはアルプス山脈を大きく横たえて持っている国ですから、地形の変化が特徴的です。手軽に歩けるハイキングコースから専門の登山家までが楽しめる魅力的で美しい
ハイキングコースが星の数ほどあります。
ウィーンの街中を歩いているだけでは全く意識しませんが、ウィーンやウィーン周辺にだって魅力的なハイキングコースがいくつもあります。
典型的な例としてはウィーンの森ですね。ウィーンの森だって厳密に言えばアルプスですから標高が低い山がたくさん集まっているわけです。
家族でよく出かけるHagenbachklammも手軽でいい所ですが、今日話題にするこの場所もとても素敵で、個人的には大好きです!
ここ連日30℃を超えているウィーン・・・とても暑いので水をテーマにしたくなりました。
その場所とは"MYRAFÄLLE"
(ミラフェレ)です。
ウィーンの中心部から車で70km弱南へ1時間ぐらい走った所の
Niederösterreich一角にあるMuggendorfにあります。
Myrabachという川沿いにある
滝を上がって行くハイキングコースです。MyrabachはMyraluckeという洞窟が水源で、MyraluckeはNiederösterreichの標高1342mのUnterbergにあり、Gutensteinerアルペンと呼ばれてる地域にあります。
水源から8kmしか離れていない所に貯水池があり、そこから勢いよく水が落ちて行きます。
自然が形成した岩肌に水がぶつかり、豊かな水の音がこだまする14の滝があります。
Myrabachの高低差は520mです。
この地域は、紀元前2000年頃から人類が住み始めています。
500年に渡ってここの水力が利用され、水車小屋や製材所が多く存在していました。
この岩にはめ込まれた銘板には、皇帝フランツII/I世とその皇后のマリア・テレジアなども
ここを訪れています。(あの女帝マリア・テレジアではありません)
1885年にÖsterreichischer Touristenklubによって、19の橋と8つの階段が設置されてオープンしています。
この滝の部分には写真で見られるように木の橋が設置されていて、階段も作られているので
とても快適に歩けます。橋の数は26個あります。
滝全体の長さは600m程で、高低差は70mです。
滝の上には前述した貯水池があります。
Myrabach沿いのコースとHaussteinという60mの遠くからでも目立つ岩が突き出した所にある素晴らしい展望台にアクセスする側を歩くコースと主に2つありますが、実際には
2つのコースは繋がっています。滝を上って、貯水池経由でHaussteinを楽しんでも2時間もあれば戻ってきますが、でもここは景色も素晴らしいですからのんびり行くべきです。
上の十字架の写真は、Haussteinに立てられていて、ここからの眺めが左上の写真で見られるように素晴らしく、しかもオーストリアアルプスNiederösterreichの最高峰であるSchneeberg(シュネーベルク)が見られます。
Haussteinの標高は664mです。
また右上の写真のように昼寝をしたくなるような草原地帯も登場します。
うちはたいていこの場所でおにぎりを食べるのが習慣です。
このMyrafälleは自然保護地域に指定されているため、入場料がかかりますが、
大人はたった2.50ユーロです。
5月~10月の金、土、日、祝日は朝7:00~23:00までと長くオープンしています。
しかも夜はライトアップされますから、また幻想的ですね。
ウィーンからは車がないとちょっと行きづらいですが、しかし、ウィーン周辺のハイキング
では物足りない方に絶対にお勧めのスポットです。