ウィーンに詳しい方であればこの建物がどこにあるかということはすぐにわかると思います。
旧市街地一角Himmelpfortgasse6番地で、
カフェ フラウウエンフーバーが1階にある建物です。
Bürgerhausは一般的に、そこの街に住む市民(時としてブルジョア・・・
中産階級)の代表的な歴史的住居です。
歴史ある旧市街などによく"宮殿"と区別して用いられる表現です。
Bürgerhausは、中世の頃たいてい商業や手工業の仕事場も兼ね備え、通り沿いに隣同士の建物と隙間なく隣接して建てられています。
1階が仕事場、その上の階が住居、屋根裏部屋が物置でした。
このビュルガーハウスは1720年頃に
ルーカス・フォン・ヒルデブラント流に建てられ、19世紀終わりに改築されました。
ちなみにヒルデブラントの最も重要な建築はベルヴェデーレ宮殿です。
最上階の屋根裏階は1953年に
追加されました。
美しいバロック様式で、1階から最上階に向かって、窓とその上の装飾が徐々に抑えられている特徴があります。
宮殿ではありませんが、装飾が豊かさを見ることができます。
Bürgerhaus中世社会の中産階級市民の自意識から来ていますが、18世紀終わりからはその意味が失われてくることになります。