ヨーロッパで2番目に長いドナウ河は、ウィーンでは運河を含めて4本に大きく枝分かれしています。ドナウ河はこの辺りはローマ帝国の国境であり、そのためドナウ川沿いにはこの
ウィーンを初めとして歴史ある古い街が多くあります。
現在でも水路、水運、水力発電などと重要な役割を担っています。
ウィーンのドナウ河についてはこちら→ 秋のドナウ河
この全長2800km以上もあるドナウ河の最も美しいと言われる、
世界遺産にも登録されているヴァッハウ渓谷のクルーズでは、メルク~デュルンシュタイン、
もしくはクレムスまでの上下船がとても人気があり,ウィーンからも日帰りのツアーが頻繁にでています。
でももっと日数をかけたドナウ河クルーズもヨーロッパではとても人気があり、例えばドイツからオーストリアを通り、黒海沿岸のルーマニアのSt.Georgまで、またはその往復などと様々なクルーズが提供されています。
それぞれの予定に合わせて、8日間とか15日間とかコースが様々あります。
ドイツのパッサウから始まりヴァッハウ渓谷~ウィーン~スロバキアのブラティスラヴァ~ハンガリーのブダペストまでは定番ルートとなっています。
・・・ということは、当然それらの船はウィーンの街を通るわけですね。
ドナウ河はヨーロッパで2番目に長い河といっても、10ヵ国をまたがるドナウ河の水位は
場所によって違っていますので、船が何もせずにドナウ河を行き来できるか・・・というと
そうではありません。
ドナウ河にはたくさんのSchleuse・・・閘門(こうもん)があります。
"こうもん"というと奇妙な響きだと思いますが、水位が異なる河や運河を船が通行できるために、水位を上下させて調節する装置です。
"閘門"という言葉はあまり知られていないかもしれません。むしろ、船を通すための水門と言った方がわかりやすいですね。
オーストリアのドナウ河には全部で10個の閘門があります。
以下その10箇所です。
Jochenstein, Aschach, Ottensheim-Wilhering, Abwinden-Asten,
Wallsee-Mitterkirchen, Ybbs-Persenbeug, Melk, Altenwörth,
Greifenstein, Freudenau
この中でMelkの閘門は有名なメルク修道院のバルコニーからよく見えます。
そしてFreudenauはウィーンにある閘門です。
このFreudenauについて次回に続きます。