今日のこのテーマは本来もっと早い時期に話題にしたかったのですが、もうまもなく終わりになってしまうアスパラガスです。
何回も書いてますが、このブログコーナーでの話題はその時の気分で選んでいるので、
時として時期がずれ込むこともあります。
アスパラガスと言えば地元で有名なマルヒフェルト産ですね!
ドイツ語ではSPARGEL(シュパルゲル)と言います。
マルヒフェルト(Marchfeld)は
ウィーンの東側からスロヴァキア方面にかけて広がる地域で、
Niederösterreichに入ります。
広さは約900km²もあり、オーストリアでは一番大きな平原(野原)のひとつで、歴史的にボヘミア王のオットカル2世がハプスブルグ家のルドルフ1世に戦争で負けた所としても知られています。
この地域には全部で約355haの広さでアスパラガスの畑が広がっていて、現時点では17の農家が活動し、1haにつき3000kg~4000kgのアスパラガスが収穫されています。オーストリア全体のアスパラの約55%はマルヒフェルト産です。
アスパラはかなり古くからあり、紀元前400年ぐらいまでは薬草として利用されていたそうです。でも白ではなく緑のアスパラでした。
紀元前200年ぐらいにはローマ人にとってもかなり重要だったようです。
16世紀までは修道院とか薬局の庭などにやはり薬草として栽培されていました。
17世紀からヨーロッパでは貴族の宮殿の庭などに栽培されて、お客さんに提供されていたらしいです。
18世紀終わりまでは緑のアスパラが主流でしたが、19世紀になると色々な方法が導入されて白のアスパラが作られるようになりました。
このマルヒフェルトでは19世紀終わり頃から本格的にアスパラ栽培が始まりました。
上の写真はもちろんマルヒフェルト産の白のアスパラで、定番のHollandaise Sauce
・・・オランデーズソースがかかっています。
マルヒフェルト産のアスパラはスーパーや市場でもたくさん売られてますし、ウィーンの森の中の通り沿いや国道沿いなどで農家の方が直売している店などにもこの時期には頻繁に見かけます。
マルヒフェルト産のアスパラは
とても太くて大きいです。
そのまま煮込んでしまうと、
苦くて食べられませんので、
必ずある程皮をむいて茹でます。
この時期には"Marchfeld"の
アスパラというように特別にマルヒフェルトを表記して提供しているレストランがたくさんあり、
アスパラのクリームスープやアスパラのちょっとした前菜もよく
提供されています。
アスパラのシーズンは4月終わりから8週間で、6月半ばまでです。
今年も数回食べましたが、まだあと一週間ぐらいは食べられそうです。