ウィーンは地下鉄の延長などに伴ってかなりの路面電車が姿を消していきましたが、他の街と比べると、まだまだたくさんの路面電車が活躍していて市民の重要な足となっています。
ウィーンに個人で観光に来られれば、たいてい路面電車にはお世話になるでしょうし、
乗ってみたいと思う方も多いでしょう。
特に国立オペラ座、美術史博物館、王宮、自然史博物館、国会議事堂などがある有名なリンク道路のこの区間は1.2.D.71という4路線が同時に走っています。
それ以外にリンク道路を始発として、放射線状に様々な路面電車が活躍しています。
このリンク道路を路面電車が東京の山手線のように一周するというのは有名でしたが、
現在ではもう廃止されていて、乗り変えなしでは一周することはできません。
代わりに、Vienna Ring Tram (ウィーンリンクトラム)が10:00~17:30まで、
30分おきにリンク道路を一周します。一周するのに8ユーロとちょっと高くなっています。
それ以外に路面電車をチャーターすることもできます。
年間通して仕事をしていると、グループの皆さんの観光内容によっては、路面電車を
チャーターしてリンク道路を一周するということもよくあります。
左上の写真はチャーターした路面電車で、ローフロアータイプが来ました。
行き先の所には、"SONDERWAGEN" (特別車両)と表示されています。
すぐ左は黄色い停留所表示が見えますが、Ring Tram用の停留所です。
右上はチャーターしたグループの皆さんが乗っていますね。
運転手以外に乗っているのは私達だけです。
だいたい30分でリンク道路を一周します。もちろんその間、通常通り他の路面電車も
走っています。
リンク道路にある停留所には止まりませんが、一般の路面電車は当然お客さんを乗り降りさせために停まりますので、その時に後続車である私達も当然停まることになります。
一般のお客さんも乗ろうというしぐさを見せますが、扉は閉まったままですから、ちょっと
不審な視線を感じます。