今日は謝肉祭の火曜日です。
その一環として街中では様々な所で舞踏会が開かれています。その中でも先日話題にした
国立オペラ座舞踏会はその最高峰でしょうか。
ウィーンで生活をしているとクリスマス等を始め様々な季節のいわゆる行事があり、
それが人々の生活に本当に自然に溶け込んでいるんですね。
たいていがキリスト教習慣がベースになっていると思いますが、この謝肉祭とはどういう
ものなのでしょうか?
謝肉祭はカーニバルと日本でも言われることもありますが、中世ラテン語のcarnem levare (ドイツ語ではFleisch wegnehmen・・・直訳で肉を取り上げる)、またはcarne vare(肉よさらば)から来ているという説が一般的だと思いますが、冬を追い払って春の到来を祝う古代ゲルマン民族の習慣に由来しその農耕祭で船を仮装した山車carrus navalis(車・船の意)を由来とする説なども
あるようです。
謝肉祭はいつから始まるかというと・・・
ドイツ語圏ではたいてい1月6日の聖三王の日(Heilige Drei Könige)からというのが
一般的でしょうか。
グレゴリオ1世の時代の謝肉祭は、四旬節が現在より6日遅かったようです。
11世紀終わりに四旬節の初日が灰の水曜日に定められ、12世紀には現在の長さになっていたようです。
また場所によっては11月11日11時11分から謝肉祭が始まる所もあるようですが、
これは19世紀以降に登場した習慣です。
前述した四旬節とは、灰の水曜日からイエス・キリストが磔になりその後復活する
前日までの時期で、伝統的には食事の節制、祝宴などの自制をし、祈り・断食・慈善が基本となります。
Fasching(謝肉祭)は、その四旬節(ドイツ語でFastenzeit・・・ファステンツァイト)の前です。
復活祭は今年2015年は4月5日の日曜日です。
そこから日曜日を除いて40日間遡った日が、Aschermittwoch (灰の水曜日)で、
今年で言えば明日の2月18日です。
その前日の今日2月17日火曜日がFaschingのクライマックスです。
この40日間はイエスが荒野で断食をした長さですね。
紀元600年頃にどうやらローマ教皇グレゴリウス1世が復活祭前の断食時間を定めた
ようです。
そのため謝肉祭は厳粛な時がやってくるのでそれに伴って断食を・・・
その前にバカ騒ぎをしようじゃないか・・・という意味があるわけです。
多くのレストランなどではちょっとした飾り付けをしますし、特に謝肉祭の最終火曜日は
仮装して仕事をする人も多く、幼稚園や小学校でもちょっとしたパーティーがあり、
子供達が仮装して学校や幼稚園に行きます。