クリムトの接吻が見られることで有名なバロック様式の重要なベルヴェデーレ宮殿は
オーストリアギャラリーという美術館として人気あるスポットです。
19世紀~20世紀の現代アートまでは行かない常設展があるわけですが、それとは別に
美術館の試みで館内にはモダン芸術がよく展示されます。
ベルヴェデーレ宮殿のモダンな展示、ベルヴェデーレ宮殿のモダンな展示 2 をすでに
紹介していますが今回は第3弾です。
こちらは
"SPECIAL CASES-
COSMIC ROCKET"
というタイトルで、上宮の大理石の間に現在展示されています。
これはいったい何なのでしょうか?
タイトルから想像できますがロケットをイメージしてるようです。
この大理石の間の床にしっかり固定されたロケットで、今にも空に向かって発射を待っているかのようです。
実際この大理石の間には、素晴らしい
天井フレスコ画があり、空が描かれています。
これを創った芸術家は1965年にスイスで生まれたNives Widauerで、彼女は
ウィーンに住んでいます。
この芸術家は定期的にオペラや劇場の舞台セットにも携わっています。
2011年のルツェルン音楽祭の仕事中、ウィーンフィルハーモニー管弦楽団の楽器ケースを
文化会議センターの舞台下で見て、大変に魅了されたそうです。
そうです、このロケットは楽器ケースでできていたのです。
ウィーンフィルが舞台でリハーサルをしている間に、彼らの楽器ケースや衣装、靴は無言で置いてあるわけですが、この芸術家はそれを見てまるで"眠りの森の美女"のようだと思いました。
そこでウィーンフィルのツアーに同行し、楽器ケースの人生と旅行
を写真で記録しようと決めたそうです。
楽器ケースで作られたロケットは、旅行やもっと先に進むシンボルということだそうです。