今日は11月30日で、11月の最後の日です。
この時期ウィーンの街中では至る所にクリスマス市を始め、クリスマスの雰囲気を見ることができます。
教会的には復活祭が一番重要ですが、生活の中では年間を通してクリスマスが一番大事な
行事です。
現在私達の時代、世界中でクリスマスは祝われていますね。
"クリスマス"(ドイツ語ではWeihnachten)と一言で表現されていますが、
国や地域によって、また宗教的にもクリスマスの習慣は異なっています。
中でもサンタクロースが一般的で、私達日本でもそうですね。
でもオーストリアではクリスマスにプレゼントを持って来るのはサンタクロースではなく、
子供のキリスト(Christkind・・・クリストキント)が持ってきます。
だってクリスマスはイエスが生まれたことを祝うものであるからです。
クリスマスの習慣はどこから来たかについてはこちらを御覧下さい。
このクリスマスの時期に街中至る所に見られるもののひとつとして
Adventkranzがあります。
この4本のロウソクが立っているものをAdventkranz
(アドヴェントクランツ)
といいます。
アドベントと書かれることが
一般的だと思いますが、"V" なので
ここでは"ヴェ"と書いています。
Adventとはラテン語のadventus
から来ていて、「到着/到来」を
表します。
もともとAdventus Domini(ドイツ語でAnkunft des Herren)でキリストが生まれる
こと、キリスト到来・・・という意味です。
クリスマスイヴ前の一番近い日曜日から4週間遡り、4回の日曜日を数えます。
今年は今日の11月30日がアドヴェント第一日曜日となります。
もし12月24日が過去にもありましたが、たまたま日曜日であればそのイヴが
4回目の日曜日となります。
この4本のロウソクはそれぞれの日曜日に1本灯します。
第1日曜日(今日ですね)にまず1本灯します。
来週の第2日曜日に2本目を灯しますが、この時すでに灯した1本目も同時に灯します。
第3日曜日に3本目を灯し、すでに灯した2本も同時に灯します。
そしてアドヴェントの第4日曜日に4本目と、すでに灯した3本も同時に灯します。
つまり4本全部灯されて、その週にクリスマスがやって来る・・・ということです。
クリスマスがあと何日したら来るんだろう・・・とわくわくしながら待つこの時期を
Adventと呼んでいます。
日本語でアドヴェントでもいいと思いますが、待降節とか降臨節なんて呼ばれています。
カトリックにこのAdventkranzが登場するのは1925年からです。
各家庭ではまずこのAdventkranzがあるでしょうし、レストランやお店にも
置いてあると思います。
Adventkranzがどのような状況から生まれたかは去年のAdventkranzを御覧下さい。