美しいアッシジ教会

ウィーンの街はヨーロッパで2番目に長い河であるドナウ河が流れているわけですが、

前にもここで紹介したように、河川工事の結果、ウィーンのドナウ河は本流、新ドナウとほぼ平行して街を流れて行きます。

 

そのドナウ河を渡す、車が通れる橋の中で、一番有名な橋はReichsbrücke・・・いわゆる

帝国橋で、この橋はよく市内観光の中でもバスでドナウ河を見る時に通ることが多いです。

この橋を渡る時に、もしくはその橋の下にあるウィーンの一番大きなドナウ河の船着き場

から目立って、絶対に見逃すことがない赤いとんがり屋根が印象的な教会が建っています。

その教会はFranz von Assisi Kirche・・・聖アッシジ教会です。

おとぎ話に出て来るお城のような印象を与えるこの教会は、意外と新しいもので1898年に建築が始まって、1913年に奉納されています。

 

1898年は、ウィーンのリンク道路を作らせ、オーストリア=ハンガリー帝国ともなる、

またエリザベートの夫である話題性たっぷりのフランツ・ヨーゼフ1世が即位してから

50周年の年に当たり、その記念として作られました。

 

Victor Luntz(1840-1903)というオーストリアのYbbsで生まれ、ウィーンで亡くなった建築家により、ロマネスク様式で作られました。

 


左の写真は教会を正面から見た姿です。2本の塔が対称に建てられています。

真ん中にはバラ窓的な窓、そしてロマネスク様式の小さなアーチが連続しています。


右の写真は内部空間で、主祭壇に向かって見ています。

ロマネスクですから、空間が閉ざされた、シンプルな構造になっています。

外から見ると一見複雑な形に見えますが、よく見ると

教会建築でよくある構造であるラテン十字架形のバシリカ様式で作られています。



 

十字架形の真ん中に一番高い塔が作られていて、その塔の周りにはさらに小さい塔が4つ

大きい塔を囲むように作られています。

 

内部空間にもたくさんのアーチが使われています。

ロマネスク様式と言っても、19世紀終わりのネオ・ロマネスク様式ですので、

中世の重々しい重厚なスタイルとは違っています。

 

この美しい教会は、地下鉄U1のVorgartenstraßeから近い、メキシコ広場にあります。

 

 

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