ウィーンの街はヨーロッパで一番長く続いたハプスブルグ王朝の居城であると同時に神聖ローマ帝国の皇帝の居城として長く君臨した街なので、様々な物がこの街ウィーンに集まって来ました。
例えば”アンティーク”もその中に入るでしょうか。
ウィーンはアンティークに興味があればかなりおもしろい物が見つかると思います。
旧市街では王宮界隈にかなりの掘り出し物が置かれている小さなアンティークショップが数多くあります。
しかし、今日ここでテーマにする"DROTHEUM" (ドロテウム)は規模が比較になりません。
ドロテウムはウィーンの旧市街の
Drotheergasse 17番地にあり大きなピンク色をした宮殿です。
このドロテウムはドイツ語圏だけでなく中欧ヨーロッパでは最大のいわゆるアンティークショップで
この写真に見られるDroteergasseのドロテウムはその本店です。
ウィーンの本店を始め、ウィーンだけでも本店を含め15店舗あり、オーストリアの主要都市ザルツブルク、グラーツ、リンツ、インスブルック、などに16店舗、さらにヨーロッパの主要都市ロンドン、ローマ、ブリュッセル、ミュンヘン、プラハ、ミラノなどに7店舗、さらに東京にも代理店があります。
ドロテウムは今から300年以上前の1707年に、女帝マリア・テレジアの伯父さんにあたる
皇帝ヨーゼフ1世が、ユダヤ人などによる高利貸に悩まされていた人々を救済するという面目で始めたものでした。
つまり質屋です。
その80年後に、現在の場所Drotheergasse の、当時からあったかつての修道院Drotheerklosterに引っ越して来ました。その時からからこの
”DROTHEUM"という名前が使われるようになります。
そしてその後の1901年にこのかつての修道院は改築されて現在の姿になりました。
ここは本当にアンティークのデパートのようです。
家具、絵画、宝飾品、陶磁器、工芸品など様々な物があり、年間600ものオークションが行われていて、基本的には誰でも参加可能です。
いわゆるPfand(質屋)でもあるので、借金ではなく、また銀行を通すこともなくお金を借りることもできます。
デパート感覚ですから、気に入った商品をその場で購入もきます。でも物によっては
オークションに出品される物も数多くあり、その場で購入できないものもあります。
買う、買わないは全く別にして、このドロテウムの本店はウィーン街中にあるので、ぶらぶら見てるだけでもきっと楽しいと思います。
また上の階にはカフェもあり、ウィーンの色々な定番カフェを楽しむことができます。
是非、覗いてみて下さい!