ウィーンはとても歴史ある奥が深い街です。
バーベンベルク王朝時代、ハインリヒ2世が12世紀半ばにウィーンに居城を移し、
その後12世紀の終わりぐらいに城壁が築かれ、現在のリンク道路の内側の大きさがほぼ形成されるわけですが、その中でも一番古いウィーンの部分はもっと限られた部分です。
こちらは以前
でも登場した、Vindobona
(ヴィンドボナ)と
呼ばれていた頃の姿です。
この写真に見られる赤い部分が
ローマ時代の駐屯地でしたが、
そこから見つかった物について
少し書きたいと思います。
それはこの一見何の変哲もない
ただの石です。
RÖMISCHE RIESENQUADERN
(レーミッシェ・リーゼン
クヴァーデルン)
と記されています。
"ローマ時代の巨大な切り石"
という意味で、前述したローマ時代の領域から発見された石です。
この切り石は、この石が現在飾られているSterngasseの5番地の
建物を1962年に解体する際に
見つかったものです。
ローマ時代、この辺りには
Badeanlage
(バーデアンラーゲ)・・・いわゆる浴場があり、その施設に使われていた切り石です。
全く意味がないように路傍に置かれている石でしたが、大変貴重な石だったんですね。
ちなみにこのSterngasseにはトルコ軍の貴重な砲弾も見られます。