中央墓地はヨーロッパで2番目に大きな墓地で、ウィーンが管理している地元の墓地です。
でもここは世界的に有名な音楽家のお墓があるので、観光地としても重要で、たいていの方はをそれが目的で行かれると思います。
以下参考にどうぞ。
また中央墓地は映画「第三の男」で数回登場し、しかも映画のラストシーンがこの墓地の並木道であることは有名です。
この中央墓地に出かけたら、是非見たいのが今日のテーマである教会です。
中央墓地第2門で路面電車を降りて、
その第2門から入ると正面奥にこの写真に見られる教会が並木道を通して見られます。
これはカール・ボロメウス教会です。
この教会はかつて、
Dr.-Karl-Lueger-Gedächtniskirche
・・・ドクター・カール・ルエーガー
記念教会と呼ばれていました。
カール・ルエーガー(1844~1910)は1897年~1910年までウィーンの市長であり、
彼が1908年5月11日にこの教会の基礎石を置きました。
教会建築は、1910年10月までと数年を費やしますが、その途中でカール・ルエーガーが1910年3月にこの世を去ってしまいます。
そこでウィーン市はこの教会名を前述した名前にしました。
教会は1911年6月16日にカール・ボロメウスに捧げられで奉納されています。
教会はウィーン生まれのユーゲント・シュティールの建築家Max Hegeleによるものです。
彼は前述したこの中央墓地の第2門も手掛けています。
この中央墓地が1874年11月1日にオープンし、その後Max Hegeleが1899年のコンテストで勝ちました。
この教会は1995年~2000年に綺麗に修復され、2000年10月27日 ウィーン市長
ミヒャエル・ホイプル立会いでオープニングセレモニーがありました。
それをきっかけに、教会の名前がルエーガー教会から "Friedhofskirche zum Heiligen Karl Borromäus " (墓地教会聖カール・ボロメウス)に変えられました。
上の2枚の写真は教会の内部です。
左の写真は入ると正面に見える主祭壇、右の写真は脇の部分と天井部分です。
ユーゲント・シュティール様式で、天井ドームが印象的な集中式プラン的、正十字的円形構造で、正面、入口、右、左と4か所にアーチ構造が見られる美しい内部空間です。
同時期の1907年に作られていた、オットー・ヴァーグナーの有名な
アム・シュタインホーフ教会の影響を受けたことが明らかにわかります。
教会に入る時に階段を上がりますが、3mの高さに教会の水準があり、その教会下の空間はGruftという地下墓地になっています。
こちらは教会内の美しいステンドグラスのひとつです。
レオポルド・フォルストナーによるもので、彼はアム・シュタインホーフ教会のモザイク祭壇画も手掛けているユーゲント・シュティールのモザイクで有名な芸術家です。
中央墓地に行ったら是非この教会も訪れて下さい。
一見の価値があります!