オーストリアワインの国家規定は
ヨーロッパでも最も複雑で厳しい基準と言われているわけですが、その厳正な
審査管理を通過したワインの瓶上には
この写真のような赤・白・赤の
オーストリア国旗をイメージした印が
付けられ、品質保証を表します。
前回は オーストリアワインのランクに
ついて書きましたが、今回は辛さ表示についてです。
辛さ表示はワインを選ぶ時にとても重要ですね。
オーストリアワインの辛さは4つのカテゴリーに分かれています。
Trocken (トロッケン/辛口)
基本は残留糖度4g/Lまで,最大9g/L まで,総酸が2g/L より下回らない
Halbtrocken (ハルプトロッケン/中辛口)
基本は残留糖度4g/L以上~12g/Lまで、最大18g/L まで、総酸が10g/L より下回らない
Lieblich (リープリッヒ/中甘口)
基本は残留糖度12g/L以上~最大45g/L まで
Süß (ズース/甘口)
残留糖度45g/L以上
以上の4カテゴリーです。
ちょっとした例を御紹介しますと・・・
ラベルを見るとAusleseと記されていたとします。
一般的にAusleseは収穫前には21°KMW以上で、感覚的に甘口だと思い易いです。
しかし実際はAusleseというランクでも、辛さ表示はTrockenということもあるわけです。
ワイン農家の方が収穫時にはこのぶどうからは甘口になるだろう・・・という予想にもかかわらず、実際にワインになってみたら辛口になってしまった・・・という話も聞いたことがあります。
ぶどうの中にもつむじ曲がりがいるんですね。
そのためこの例のようにAusleseだからといって、必ずしも甘口や中甘口になるとは限りません。
辛さはあくまでもこの4段階で判断して下さい。